第33回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【D-13】戦後昭和の光と影

11/21[火] ベルブホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
支援会員/障がい者・付添者1名(前売はPassMarketのみ)
前売・当日:各1,000円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

PassMarket【一般、子ども(4歳~小学生)】
PassMarket【支援会員、障がい者・付添者】

▼窓口で購入

多摩市立永山公民館(ベルブ永山 3階)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/2、11/3、11/16、11/23は休止

多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ 7階)

取扱時間:9:00〜17:00
※ただし、休館日および祝日の11/3、11/6、11/20、11/23は休止
会場アクセス

ベルブホール

〒206-0025 東京都多摩市永山1-5
小田急多摩線/京王相模原線「永山駅」より徒歩2分。ベルブ永山5階

時雨の記

  • 1998年/セントラル・アーツ、フジテレビジョン、東映ビデオ製作/東映配給/116分
  • 監督・脚本=澤井信一郎
  • 原作=中里恒子
  • 脚本=伊藤亮二
  • 撮影=木村大作
  • 音楽=久石譲
  • 美術・編集=桑名忠之装飾
  • 出演=吉永小百合、渡哲也、林隆三、佐藤友美、原田龍二、天宮良、岩崎加根子

ストーリー

建設会社の役員・壬生(渡)は56歳。鎌倉で生け花を教える堀川多江(吉永)は48歳。20年も前に葬儀で一度会っただけの二人が、偶然に再会する。二人はそれぞれの人生を振り返り、これからの生き方を見すえながら、しだいに愛を深めていく。

コメント

これは一つの寓話である。年配の男女の浮世離れした純愛物語のことではない。男と女がそれぞれに歳を重ねて、重ねただけの美しさをたたえている在りようが寓話なのだ。スーツの着こなしや日本酒の燗をつける、そうした一つひとつの挙措動作や表情が、大人の人格と品性を表して、美しく歳をとるとはこういうことかと魅了される。

また、これはレクイエムである。戦後日本の繁栄の、そして繁栄の陰に失われていった日本的たたずまいへの鎮魂だ。各地に建造されたビルや高速道路や新幹線は、日本の風物や心を追い落とした。しかし渡哲也が嘆くように、その存在は何とはかないことだろう。千年の時を超えて人々の信仰や美意識を集める奈良京都の古刹はもちろん、雨漏りのする平凡な日本家屋にも及ばない。だから物語中の男と女は新古今和歌集に惹かれていく。功利と合理性の支配する中世へと移りゆく時代にあらがうように、俗世を離れ歌詠みの粋を集めた新古今の世界に、男と女は吸い寄せられるように傾いていったのだろう。(三)

プログラム一覧

藤原季節氏、内田健司氏、周本絵梨香氏
藤原季節氏、林知亜季監督、義山真司氏、柾賢志氏、佐藤考哲氏、浅沼ファティ氏、石原滉也氏、毎熊克哉氏
奥浜レイラ氏(映画・音楽パーソナリティ)、高橋芳朗氏(音楽ジャーナリスト)、村山章氏(映画ライター)
佐藤浩市氏、阪本順治監督、伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
上田誠氏、山口淳太監督、藤谷理子氏、石田剛太氏
永田芳弘プロデューサー、矢田部吉彦氏(前東京国際映画祭ディレクター)
福島良一氏(野球解説者、メジャーリーグアナリスト)、蛭間豊章氏(報知新聞社メジャー担当記者)、久保田市郎氏(SLUGGER編集長)
千原徹也監督、川上未映子氏(作家)
木村聡志監督、莉子氏、筧美和子氏、みらん氏、森直人氏(映画評論家)
石川梵監督
鈴木仁篤監督、赤坂太輔氏(映画批評家)
赤坂太輔氏(映画批評家)
大山顕氏、佐藤大氏、稲田豊史氏、速水健朗氏、妹尾朝子氏、山内マリコ氏
亀山睦木監督、小川深彩監督、森美春監督
菊地成孔氏(音楽家/文筆家)、佐々木敦氏(思考家/HEADZ主宰)、池城美菜子氏(音楽ライター/翻訳家)
小野峻志監督とご出演者のみなさま
福永壮志監督、中井圭氏(映画解説者)
アサダアツシ氏(脚本家)、金子鈴幸氏(脚本家)
堀井綾香監督、福地桃子氏、青木柚氏