第32回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【C-2】春原さんのリコーダー

11/20[日] ヴィータホール
チケット情報

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

▼インターネットで購入

PassMarket

▼窓口で購入

多摩市立永山公民館(ベルブ永山)

取扱時間:9:00〜17:00
※祝日と休館日(第1・第3木曜)を除く

多摩市立関戸公民館(ヴィータコミューネ)

取扱時間:9:00〜17:00
※祝日と休館日(第1・第3月曜)を除く
会場アクセス

ヴィータホール

〒206-0011 東京都多摩市関戸4-72
京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」(西口)から徒歩2分。ヴィータ・コミューネ8階

春原さんのうた

  • 監督・脚本=杉田協士
  • 原作=東直子
  • プロデューサー=髭野純
  • 撮影=飯岡幸子
  • 照明=秋山恵二郎 
  • 音響=黄永昌
  • 音楽=スカンク/ SKANK
  • 編集=大川景子
  • 出演=荒木知佳、新部聖子、金子岳憲、伊東沙保、能島瑞穂、日髙啓介、名児耶ゆり、北村美岬

ストーリー

美術館での仕事を辞めてカフェでのアルバイトを始めた沙知(荒木)は常連客から勧められたアパートの部屋に引越しをする。そこでの新しい生活を始めた沙知だったが、心にはもう会うことの叶わないパートナーの姿が残っている。

コメント

映画やドラマを見ると、生活音や、風の音、水の音が気になる。本作の冒頭、カフェで向き合うふたりの女性が窓辺から桜満開の川を見下ろしながら、ガラスのカップをソーサーに置くときの音が好きだ。主人公の沙知は、多くを語らないが、所作や目線、わずかな会話や表情から、彼女の強さや、なにかをそっと心にしまっているのだろうな、ということが伝わる。そして、沙知は寂しそうな表情をしながらも、よく笑う。なんて豊かな映画なのだろうと思う。そう思った瞬間に、気が付いたらポロポロと泣いていた。沙知は、自分の感覚を無視せず、大切なものを心にそっとしまいながら、食べて、寝て、そこで生きている。心配して、一緒にごはんを食べてくれる人がいる。

通勤しながら読む本、コーヒーの匂い、忘れられない景色。忘れたくない思い出。ひとつひとつをもっとゆっくり楽しみたいのに、大切にしたいのに、毎日はそれらを置き去りにしてあわただしく進んでいく。『春原さんのうた』を観ながら、ほんの2時間、そんな自分にとって大切なものに想いを馳せた。立ち止まってもいい、そう言われている気がして。(な)

ゲスト紹介

杉田 協士 監督

Sugita Kyoshi

『ひとつの歌』(2011年)、『ひかりの歌』(17年)がそれぞれ東京国際映画祭などへの出品を経て劇場公開。『春原さんのうた』(21年)が第32回マルセイユ国際映画祭にてグランプリを含む3冠を獲得、第70回マンハイム=ハイデルベルク国際映画祭ではライナー・ヴェルナー・ファスビンダー賞特別賞を受賞し、22年に劇場公開。23年にはフランスで公開予定。長編4作目となる『Following the Sound(英題)』を現在制作中。

東 直子 氏

Higashi Naoko

歌人、作家。1996年第7回歌壇賞、2016年小説「いとの森の家」で第31回坪田譲治文学賞受賞。歌集「春原さんのリコーダー」「青卵」、小説「とりつくしま」「階段にパレット」、歌書「短歌の詰め合わせ」「短歌の時間」、エッセイ集「千年ごはん」「愛のうた」、穂村弘との共著「短歌遠足帖」、絵本「あめ ぽぽぽ」(絵・木内達朗)「わたしのマントはぼうしつき」(絵・町田尚子)など。最新刊はエッセイ集「一緒に生きる」。「東京新聞」選歌欄選者。

荒木 知佳 氏

Araki Chika

北海道出身。舞台出演作品に、FUKAIPRODUCE羽衣「愛死に」、毛皮族「Gardenでは目を閉じて」、彩の国さいたま芸術劇場「導かれるように間違う」、スペースノットブランク「再生数」など。2021年、「KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD 2020」で上演された「バランス」にてベストダンサー賞を受賞。また同年、『春原さんのうた』(監督:杉田協士)にて第32回マルセイユ国際映画祭で俳優賞を受賞。

プログラム一覧

白鳥玉季氏 李相日監督
磯村勇斗氏 伊藤さとり氏(映画パーソナリティ)
狩山俊輔監督 鶴谷香央理氏(原作者) 中井圭氏(映画解説者)
小林啓一監督 中井圭氏(映画解説者)
早川千絵監督 金原由佳氏(映画ジャーナリスト)
森井勇佑監督 大沢一菜氏 青葉市子氏(音楽家)
山口路子氏(作家)
安川有果監督 小原治氏(ポレポレ東中野スタッフ)
杉田協士監督 東直子氏(歌人) 荒木知佳氏
川北ゆめき監督 いまおかしんじ氏(本作脚本) 青木柚氏 中村守里氏
いまおかしんじ氏(本作脚本) 小出恵介氏 日高七海氏 森直人氏(映画評論家)
斉加尚代監督 志田陽子氏(武蔵野美術大学教授)
伊藤春奈氏(花束書房) 水上文氏(文筆家)
宇田川幸洋氏(映画評論家)
山野晃プロデューサー 片山慎三監督 松崎健夫氏(映画評論家)
鈴木卓爾氏 翁華栄氏 さとうこうじ氏 鈴木秀幸氏(共同脚本)
西垣吉春監督
大山顕氏 佐藤大氏 稲田豊史氏 速水健朗氏 妹尾朝子氏 山内マリコ氏 久保寺健彦氏
平一紘監督 玉代㔟圭司氏 平隆人氏 南里美希氏