第28回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【B-8】大九明子監督特集

11/24[土] パルテノン多摩小ホール
  • 16:00-17:57
  • 18:10-19:39
  • 19:40-20:20
    トーク
    ゲスト:大九明子監督、菊地健雄監督、白石裕菜企画プロデューサー、八尾香澄プロデューサー
    ※トーク内で先付ショートムービー『もぎりさん』(2話分)上映

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

※「入場整理券」配布あり。詳しくはこちらをご覧ください。
※「当日チケット購入整理券」の配布あり。詳しくはこちらをご覧ください。

e+(イープラス)でチケットを買う

勝手にふるえてろ

  • 2017年/映画「勝手にふるえてろ」製作委員会製作/ファントム・フィルム配給/117分
  • 監督・脚本=大九明子
  • エグゼクティブプロデューサー=福嶋更一郎、津嶋敬介
  • チーフプロデューサー=新村裕、鈴木俊明
  • 企画・プロデュース=白石裕菜
  • 原作=綿矢りさ
  • 撮影=中村夏葉
  • 美術=秋元博
  • 音楽=髙野正樹
  • 編集=米田博之
  • 出演=松岡茉優、渡辺大知、石橋杏奈、北村匠海、趣里、前野朋哉、古舘寛治、片桐はいり

ストーリー

OLのヨシカ(松岡)は同期の「ニ(渡辺)」からの突然の告白に「人生で初めて告られた!」とテンションがあがるが、中学時代から同級生の「イチ(北村)」への思いも引きずり続けていた。そんななか「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこう」という奇妙な動機から同窓会を計画。やがて再会の日が訪れるが……。

コメント

この映画を初めて観た時、まるで私のために撮ってくれたんじゃないかと思った。それくらい自分のことを見ているような映画で、これでもかというほど心を殴られた。

主人公ヨシカを演じる松岡茉優の喜怒哀楽の感情が爆発している演技が素晴らしい。会話のような独り言も、“視野見”も、あれもこれも……松岡茉優自身もやっていたのではないかと思ってしまうくらいリアルだ。切ないけれど力強い歌唱シーンは心がふるえた。スクリーンを越えてヨシカを抱きしめに行きたいと何度も思った。

それでも辛いだけでは終わらず、映画館からの帰り道に頑張ろうと思いながら歩ける映画だった。なんだか「いていいよ」と言ってくれてる気がして救われた。それは「こじらせ女子」がちゃんとこちら側に寄り添いながら、真っ直ぐに描かれているからだと思う。

この映画はお守りのようにいつも胸の奥でぎゅっと抱きしめて一緒に歩いていたいような映画だ。(都)

特別先行プレビュー

美人が婚活してみたら

  • 2018年/吉本興業製作/KATSU-do配給/89分
  • 監督=大九明子
  • エグゼクティブプロデューサー=片岡秀介
  • プロデューサー=早坂晃、大森氏勝、田中美幸、八尾香澄
  • 原作=とあるアラ子
  • 脚本=じろう(シソンヌ)
  • 撮影=中村夏葉
  • 美術=秋元博
  • 音楽=髙野正樹
  • 編集=米田博之
  • 出演=黒川芽以、臼田あさ美、中村倫也、田中圭
12歳未満の方は、保護者の同伴が適当です

ストーリー

不倫の恋ばかりしてきた30代美人デザイナー・タカコ(黒川)は、大きな失恋をきっかけに燃え尽き症候群に陥ってしまう。親友の漫画家・ケイコ(臼田)に後押しされ、自分を変えるべく勢いで婚活サイトに登録。やがて知り合った対照的な2人の男性の間で揺れ動くが、婚活をしていくなかで、タカコは大切なものに気づいていく。

コメント

黒川芽以演じるアラサー女子が、婚活をテーマに成長していく物語である。容姿端麗で何不自由なく生きてきたはずなのに、ある日突然電池が切れたかのように「死にたい……」と口にするようになるタカコ。別に不幸せなわけではない。しかし、行き場のない感情が心のなかに渦巻いている。現代を生きるアラサー女子の一面が垣間見えると同時に、一女性として共感できるところが随所に散りばめられている。

親友のケイコとのやり取りでは、「結婚とはなにか」について考えさせられ、それぞれの悩む姿にチクリと胸が痛む。自分の人生と向き合わざるを得ない時期だからこそ、彼女たちのリアルな悩みや揺れ動く感情から目が離せない。婚活を通じて出会う中村倫也、田中圭演じるタイプの違う男性陣もそれぞれ魅力的で、ときめきを与えてくれる。観終えた後には心がすっと軽くなり、また新しい気持ちで明日を迎えようと思える映画だ。(福)

ゲスト紹介

大九 明子 監督

Ooku Akiko

1968年生まれ、横浜出身。明治大学政治経済学部卒業後、プロダクション人力舎スクールJCAの第1期生となり芸人を志したのち、97年、映画美学校の第1期生となる。監督・脚本作品『意外と死なない』(99年)でデビュー。以降、『恋するマドリ』(2007年)、『東京無印女子物語』(12年)、『ただいま、ジャクリーン』(13年)、『モンスター』(13年)、『放課後ロスト/倍音』(14年)、『でーれーガールズ』(15年)、『渚の恋人たち』(16年)など。『勝手にふるえてろ』(17年)では、第30回東京国際映画祭コンペティション部門観客賞、第27回日本映画プロフェッショナル大賞作品賞を受賞。最新作『美人が婚活してみたら』は2019年春公開予定。

菊地 健雄 監督

Kikuchi Takeo

1978年生まれ、栃木県出身。2015年『ディアーディアー』で長編デビューし、国内外で高い評価を得る。17年には、第29回東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門に正式出品された『ハローグッバイ』と湊かなえ原作の『望郷』を続けて公開し、第9回TAMA映画賞最優秀新進監督賞、おおさかシネマフェスティバル2018新人監督賞を受賞。18年には、キネカ大森先付けムービー『もぎりさん』を監督。最新作の草刈正雄主演『体操しようよ』が現在全国公開中。

白石 裕菜 企画プロデューサー

Shiraishi Yuna

1988年生まれ、愛媛県今治市出身。2011 年、ホリプロに入社後映像事業部に配属、配属後 AP として主にドラマ制作の現場に従事し、現在に至る。プロデュース作として連続ドラマ「僕たちがやりました」「探偵が早すぎる」ほか。大九監督とは映画『でーれーガールズ』『勝手にふるえてろ』で企画プロデュースとしてタッグを組む。

八尾 香澄 プロデューサー

Yao Kasumi

1983年生まれ。C&Iエンタテインメント所属。映画プロデューサー。主な作品に映画『坂道のアポロン』(18/三木孝浩監督)、『ひるなかの流星』(17/新城毅彦監督)、『ReLIFE』(17/古澤健監督)、『あやしい彼女』(16/水田伸生監督)、『四月は君の嘘』(16/新城毅彦監督)、『泣き虫ピエロの結婚式』(16/御法川修監督)、『潔く柔く』(13/新城毅彦監督)、『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』(13/御法川修監督)、ドラマ「重版出来!」(16/演出:土井裕泰ほか)。最新作は大九明子監督の『美人が婚活してみたら』。

先付ショートムービー『もぎりさん』(トーク内で上映)

  • 第2話 うたた寝のもぎりさん(2分50秒)
  • 監督・脚本:大九明子
  • 出演:片桐はいり、川瀬陽太、前野朋哉
  •  
  • 第5話 もじもじのもぎりさん(2分18秒)
  • 監督:菊地健雄
  • 脚本:鈴木太一
  • 出演:片桐はいり、佐津川愛美、前野朋哉

プログラム一覧

今泉力哉監督、三宅唱監督
東出昌大氏、金原由佳氏(映画ジャーナリスト)
望月衣塑子氏(東京新聞社会部記者)
大九明子監督、菊地健雄監督、白石裕菜企画プロデューサー、八尾香澄プロデューサー
伊藤沙莉氏、渋川清彦氏、飯塚健監督
高橋隆大氏、長尾理世氏、石丸将吾氏、唐鎌将仁氏、飯野舞耶氏、律子氏(以上出演者)、石川貴雄氏(助監督)
清原惟監督、佐々木敦氏(批評家/HEADZ)、長尾理世氏(『ゾンからのメッセージ』出演)、律子氏(『ゾンからのメッセージ』、『わたしたちの家』出演)
ベルトラン・マンディコ監督、エリナ・レーヴェンソン氏(女優)、五所純子氏(文筆家)
有坂塁氏(移動映画館「キノ・イグルー」代表)
原一男監督
遠藤麻衣子監督、夏目深雪氏(批評家、編集者)
村川透監督
団地団
(大山顕氏、佐藤大氏、速水健朗氏、稲田豊史氏、山内マリコ氏)
細川徹監督、三宅弘城氏
菊地健雄監督、片桐はいり氏
カメ止めチーム
中野ダンキチ氏(サメンテイター)、藤田みさ氏(ラジオパーソナリティ)、中野将樹氏(芸術家)ほか
深川麻衣氏、志田彩良氏
枝優花監督、穂志もえか(保紫 萌香)氏、金原由佳氏(映画ジャーナリスト)