第26回映画祭TAMA CINEMA FORUM
人気アニメ『クレヨンしんちゃん』劇場版第24弾。今作は、小説家・映画監督とマルチな才能を発揮する劇団ひとりがアニメ初脚本、同作2014年劇場版『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』の髙橋渉監督とタッグを組む。誰もが見たい夢を見られるという“夢の世界”を舞台に、しんのすけたちカスカベ防衛隊が人類の安眠を懸けて活躍する。感動路線もあなどれないクレしん映画だが、今年は小ネタが多くてとにかく笑え、悪夢描写は大人もギョッとする怖さなので気が抜けない。……とは言いつつも、今回はカスカベ防衛隊の友情からもう一歩、普段はなかなか見られない“女の友情”や“母と子”、“父と子”など盛りだくさんの内容で誰が観てもどこかで必ずグッとくるはず。注目すべきは例年以上にかっこいいしんのすけ。「クレヨンしんちゃん」が大好きな人から、ただただ笑いたい人まで一見の価値あり。クレしん映画は子どもたちの笑い声と一緒に観るのが醍醐味だと思うので、この機会に存分に楽しんでください(内音)
ある漆黒の夜、日本警察にスパイが侵入。間一髪のところで公安が駆けつけるも車で逃亡。高速道路でデッドヒートを繰り広げ、あえなく道路下へ転落。翌日水族館へ遊びに来ていたコナンたちは謎の女と出会う。
コナン宿命の敵、黒ずくめの組織が遂に動き出す。裏切りと因縁の頂上決戦。コナンと黒ずくめの組織が急接近するストーリー、組織の謎に包まれた部分が少しあらわになる。
まず事件の発端となったカーチェイスは始まってすぐにあるが、圧倒的な迫力でまるで3Dアニメを観ているようだった。大きなスクリーンで観ると臨場感があり、大人でも楽しめるだろう。製作期間が長期に及んだというのも納得の内容となっている。今作もコナンの冴えわたる推理で難事件を暴いていく。親子で楽しむのはもちろん、長年のコナンファンや久しぶりに観てみたいと思った人はファミリーデーだからと気後れせず、ぜひ観に来てほしい作品だ。(北)