ご挨拶

●挨拶●

 映画祭TAMA CINEMA FORUMは、今回で18回という回数を重ねることになります。
 1991年、最初の映画祭は、多摩市役所に隣接する市の公民館で行なわれました。現在は、やまばとホールと呼ばれている多目的ホールで産声を上げたのです。それから18年。会場は、パルテノン多摩大・小ホール、ベルブホール、ヴィータホールと広がり、参加観客者数も2万人という人数まで大きく広がってまいりましたが、その間ずっとメインホールとしての役割を、このやまばとホールが担ってまいりました。
 このやまばとホールが、老朽化、対地震強度の不足……などが指摘され、今年度をもって幕を閉じることになりました。
 種々な映画、世界で話題になった映画、日本の優秀映画、ドキュメンタリー、アニメーション……と数多くの作品が上映され、それと共に、多くの映画人をゲストスピーカーとして招くことができました。
 多摩市の映像文化を支えてくれたこのホールが本年度限りでお別れということに、たまらない寂寥感を感じます。
 このホールは、私たちの映画祭の背骨を支えてくれるメインホールでありました。これがなくなるということは、私たち18年の活動の積み重ねに大きな影響を与えることは、いうまでもありません。来年からはどうするのか、映画祭は大きな曲がり角にさしかかっております。
 この18年の積み重ねは、多摩という地からTAMA CINEMA FORUMという映像文化の発信基地としての存在をアピールできるまでになりました。この背後に、多摩市、多摩市教育委員会、多摩市文化振興財団、それに文化庁や多くの企業、映画関係者からの協力がありました。この映画祭を支えてくれる多くの人々、観客としてあるいはボランティアとして参加してくれた多数の人々の力がありました。この蓄積をどのように生かしていくのか……。このTAMA CINEMA FORUMというブランドをどのような形で伝えていくのか……。思いは千々に乱れます。
 皆さんのご理解とご協力をお願いします。そしていいます。「やまばとホールよ、さようなら。そしてありがとう。」

TAMA映画フォーラム実行委員会
委員長 水野信利

●祝辞●

 遠く富士を望む多摩丘陵に、色鮮やかな紅葉に彩られた秋の訪れとともに、今年もTAMA CINEMA FORUMの季節がやってきました。第18回目の開催を、心からお祝い申し上げます。
 多摩の秋の趣きに一色添えているこの映画祭は、こよなく映画を愛する実行委員会の市民の皆さんを中心に、企業・関係団体などの協力を得て、企画から運営まで一貫して作り上げられています。関係者各位の熱意と、ご尽力に深く敬意を表するとともに、毎年、会場に足を運んでくださる多くの映画ファンの皆さんに、心から感謝を申し上げます。
 本映画祭では、子どもから大人まで楽しめる旬の話題作は勿論のこと、ドキュメンタリーや海外の映画祭で賞賛された作品、劇場公開前の注目作品など、幅広く取り上げて上映しており、映画・映像のもつ文化的な意義を広く観客に訴えかけています。
 また、この映画祭の特色のひとつTAMA NEW WAVEでは、若手映像作家の発掘・育成を目的に、コンペティションを開催します。ここでノミネートされた作家の作品が、他の映画祭へ出品され高い評価を受け、さらに劇場公開といったメジャーデビューを果たした若手作家も輩出するなど、その成果が徐々に現れ今年も多数の作品が応募されています。
 今後も、TAMA CINEMA FORUMが、映画を愛する方々の感動の場となることを願い、映像文化の発信源として、さらなる発展をすることを期待しています。

多摩市長 渡辺幸子

◆主催・お問合せ◆

   TAMA映画フォーラム実行委員会 / 財団法人多摩市文化振興財団

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