【C-14】映画を語ろう2015

11月28日(土)
ベルブホール

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円
※『友だちのパパが好き』はご覧になれません。「映画を語ろう(トーク)」から入場できます。

e+(イープラス)でチケットを買う

2012年、2013年と続き、2015年に復活!映画には様々な見方があることを知り、楽しみ方を深めてもらうのが狙いのこの企画。『友だちのパパが好き』を皮切りに、懐かしのあの作品、話題のあの監督などなど、縦横無尽に語っていただきます。映画愛に溢れるゲストの方々による語りの妙を皆で堪能しましょう!

特別先行プレビュー

友だちのパパが好き

  • 2015年/ギークピクチュアズ製作/SPOTTED PRODUCTIONS配給/1時間45分
  • 監督・脚本=山内ケンジ
  • 撮影=橋本清明
  • 演奏=中川俊郎
  • 編集=河野斉彦
  • 出演=吹越満、岸井ゆきの、安藤輪子、石橋けい、平岩紙、宮崎吐夢
※この作品は15歳未満の方のご鑑賞はできません

ストーリー

友だちのパパ(吹越)を好きになり、人間関係も常識もかえりみず、アタックし続ける女の子(安藤)の唖然とする純愛と、家族、恋人、愛人、先生、同僚を巻き込んでのめくるめく恋愛模様。親友が自分の父親を好きになったことから巻き起こる恋愛模様を描いた純愛コメディ。

コメント

山内ケンジ監督の前作『ミツコ感覚』(11年)は、一見平穏な生活を送っている姉妹に、姉の不倫相手の妻、妹のストーカーなど思わぬ人間が家に乗り込んできて引き起こすねじれた人間関係と空気感が観たことのない<感覚>で面白かった。本作もすでに離婚を決意している夫婦に純愛一直線の少女が夫の愛を得るために飛び込んでいくという、すでに平穏ではない家族を更に攪乱することで何が生まれるかという発想がまた面白い。もともと離婚を引き起こした張本人であり勝者であったはずの夫の愛人(平岩)が一番ワリを食いつつも、家族の面々と新たな関係性を築いていくのもユニークだ。

山内監督は「白戸家シリーズ」などCM監督として著名だが、舞台の演出家としても10年以上のキャリアをもっていて、映画においてはCMのハッとするカット挿入と舞台のねちねちした演出を融合させた面白さがある。

俳優も舞台の常連さんが多く出演して息がぴったりあっているが、『ミツコ感覚』に続いて重要な役を演じる石橋けいの存在感が特に印象に残った。

次はどんな人間関係を描いてくれるのか山内監督の第3作が楽しみでならない。(淳)

ゲスト紹介

松江 哲明 監督

1977年生まれ、東京都出身。日本映画学校卒業制作作品『あんにょんキムチ』が、99年山形国際ドキュメンタリー映画祭「アジア千波万波特別賞」ほか多数の賞を受賞。その後、『童貞。をプロデュース』(2007年)など刺激的な作品をコンスタントに発表。主な作品は、『あんにょん由美香』(09年)、『ライブテープ』(09年)、『トーキョードリフター』(11年)、『フラッシュバックメモリーズ3D』(13年)など。15年にはテレビ東京系ドキュメンタリードラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」の監督も山下敦弘とともに務める。

村上 淳 氏

1973年生まれ、大阪府出身。93年『ぷるぷる 天使的休日』で映画初出演。『ナビィの恋』(99年)『新・仁義なき戦い』『不貞の季節』(2000年)の3 作で一躍注目を集め、ヨコハマ映画祭助演男優賞を受賞。近年では『希望の国』(12年)『戦争と一人の女』(13年)『オー!ファーザー』(14年)『さよなら歌舞伎町』『新宿スワン』(15年)など数多くの作品に出演。11 月に『グラスホッパー』が公開。来春には舞台「パーマ屋スミレ」公演予定。

かせきさいだぁ 氏

95年にインディーズ盤『かせきさいだぁ』、翌年メジャー盤『かせきさいだぁ』を発表。音楽以外でも4コマ漫画『ハグトン』を01年から描き続け、今ではハグトンを題材にしたアート活動にまで表現の場を拡げている。11年、2ndアルバムリリースから13年ぶりとなる待望の3rdアルバム『SOUND BURGER PLANET』、12年9月には矢継ぎ早に4thアルバム『ミスターシティポップ』をリリース。13年8月には全曲アニソンカバーアルバム『かせきさいだぁのアニソング!! バケイション!』をリリースと精力的に活動中。TSUTAYA限定ベスト盤「Mr. CITY HIP HOP」が好評レンタル中。OFFICIAL WEBSITE

森 直人 氏

1971年生まれ、和歌山県出身。映画評論家、ライター。著書に「シネマ・ガレージ~廃墟のなかの子供たち~」(フィルムアート社)、編著に「21世紀/シネマX」「日本発 映画ゼロ世代」(フィルムアート社)「ゼロ年代+の映画」(河出書房新社)ほか。「朝日新聞」「テレビブロス」「週刊文春」「週刊プレイボーイ」「メンズノンノ」「クイック・ジャパン」「歴史人」「映画秘宝」「シネマトゥデイ」などで定期的に執筆中。