2013年12月アーカイブ

2013.12.28

映画祭プログラムレポート:松田龍平という佇まい ―春から大海原へ―(2013.11.30 パルテノン多摩小ホール 第2部)

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第23回映画祭TAMA CINEMA FORUM後半の11月30日。TAMA映画賞で最優秀男優賞を受賞した松田龍平さんの特集プログラム「松田龍平という佇まい」が開催されました。1本目『青い春』上映後、超満員の観客による大歓声のなか登場した松田龍平さん。映画賞受賞式とは打って変わってリラックスした雰囲気。トークのお相手は、たった今上映の終わった『青い春』の豊田利晃監督。豊田監督とは『青い春』の後、『ナイン・ソウルズ』『I'M FLASH!』と3本の作品で組み、彼のキャリアに着実な厚みが加わっています。

 

まず司会が監督の会場入りがギリギリだったことに触れると、笑いながら「運転手が法定速度を守ってスピードを出してくれないんだよ」と。ここでその運転手登場。デニムのジャンプスーツにサンダル履きの青木=新井浩文さん。突然のサプライズゲストに会場は大興奮。『青い春』の九條、青木の復活に会場の温度が一気に上昇しました。

 

トークは『青い春』撮影当時の思い出からスタート。

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龍平さん「13年前高校を辞め、俳優業に入るきっかけになった作品。俳優業に踏み込むかどうか迷っていた時にオファーを受け、原作を読み主人公の九條のキャラクターに魅力を感じた。その後監督と会い、リアルな高校生を描きたいと聞き、やろうと決めた。」と、出演のきっかけを話します。

 

二人は『青い春』が初共演で、新井浩文さんは今作がデビュー作。この会場近くの永山の廃校で撮影され、毎日8時学校集合。俳優陣は通学のような毎日だったそうです。駅前のマクドナルドで監督が休んでいる前を、遅刻常習犯の龍平が毎日猛ダッシュで走っていくのが日課だったとエピソードを披露。

 

撮影はEITA(現瑛太さん)始め新人ばかりだったので、毎日が本当に学校に居るようで原作の世界そのものだった。アクションのシーンで本当は当ててはいけないのに、本番で龍平さんのパンチが思いっきり当たり、痛みをこらえて演技を続けていたと新井さんが繰り出すと、青木の髪をつかんで引き寄せるシーンで髪の毛がベタベタで気持ち悪かったと応酬。

 

撮影よりサッカーがおもしろくて、ヒマがあればやっていた。出演者のひとりピースの又吉さんもサッカーはダントツにうまかったとのこと。青木のへたくそなサッカーシーンを演じる新井さんは本当にへただった、と龍平さん。でも卓球はインターハイに出るくらいうまかったと新井さんは卓球の玉を使ったシーンの難しさを力説。「あれはなかなか出来ないよ」。そこで龍平さんがひと言「俺、たぶん出来ると思う」。会場は爆笑の渦に。そんな調子の絶妙のコンビネーションで会話は進みます。

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話題は『ナインソウルズ』、『I'M FLASH!』へ。『ナイン・ソウルズ』は原田芳雄さん等、個性の豊かな共演者達とワゴンに乗って移動するロードムービーで、龍平さんは肉体的にも精神的にもきつかったと振り返る。しかし、それも豊田演出の一部だったようで、「監督はそういう(役に入り込めるように仕掛ける)ことをわからないようにやってくれる」とぽつり。近作の『I'M FLASH!』では、拳銃が似合う龍平を撮ってみたかったと監督。「最近はTVなどでソフトなイメージだが、そればかりじゃない」。

 

Q&Aタイムの最後、質問の流れで『青い春』の15年後、『青い春2』はどうかと聞かれ、「無い、無い」と監督。「青木死んじゃってるから無理だよ」と龍平さん。共演を望む新井さんをがっくりさせます。まるで大人になった九條と青木の会話のような終始リラックスして笑いの絶えない素敵なトークでした。龍平さんと新井さんからは監督に対する自然なリスペクトが感じられ、良い関係が良い作品作りを成し遂げていることを感じさせました。豊田利晃監督による、松田龍平、新井浩文共演の新たな作品を期待して大喝采のうちにトークは終了。

 

拍手で見送られるなか、最後に1人舞台に残り「ありがとうございました」と客席に向かって頭を下げた龍平さん。お人柄がにじみ出ていました!

 

プログラムページ:
11月30日(土) パルテノン多摩小ホール 第2部
松田龍平という佇まい ―春から大海原へ―

 

2013.12.20

12月22日(日)14:00からライヴ配信 第23回映画祭TAMA CINEMA FORUMお礼とご報告

次回のUSTREAM配信「TAMA CINEMA CHANNEL」では、第23回映画祭TAMA CINEMA FORUMお礼とご報告を行ないます。放送は12月22日(日)14:00からです。 第5回映画賞やトークの模様の写真、第14回TAMA NEW WAVEの授賞式映像など見所たっぷりです。ぜひご注目ください。

USTREAM「TAMA CINEMA CHANNEL」