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2009年06月23日

●映画のチカラを伝えに沖縄へ―「大丈夫であるように―Cocco 終らない旅―」上映会のその後

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6月23日、きょうは沖縄の慰霊の日。
「鉄の暴風」といわれるほどの沖縄戦の激しい戦闘は、多数の命を奪い、沖縄の土地を強烈に破壊したそうです。

この日を前にした6月20日(土)-21日(日)の日程で、4月18日(土)にベルブホールにて開催した「大丈夫であるように―Cocco 終らない旅―」上映会で募った来場者のみなさんのメッセージ<想い事>を携え、かちんこくん、ブラボー先輩とともに沖縄に行ってきました。

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↑メッセージの記されたリボン、かちんこくん(左)とブラボー先輩(右)


【6/20(土)】辺野古へ
1日目。今回の旅の目的地である沖縄県名護市辺野古の浜辺に行ってきました。那覇バスターミナルから路線バス77番(名護東線)に乗ること3時間弱。早朝から飛行機にも3時間ほど乗っていたため、東京からの移動に6時間以上を要しました。辺野古バス停に着いたのは午後1時頃でした。

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↑辺野古浜からキャンプ・シュワブ沖を臨む


ようやく辺野古の浜に到着し、美しい海を守りたいということで座り込みをされている「命を守る会」のみなさんに今回の訪問の趣旨や経緯をご説明したところ、温かく迎えていただき、お話を伺うことができました。

上映会の会場で予想以上に多くの方が真剣にメッセージを記してくれたことを例に、映画のもつチカラについて思うことをお話ししました。それにたいして、同じように「『大丈夫であるように』でジュゴンや辺野古の美しい海を知ったひとたちからのメッセージがたくさん集まってきている」と教えてくれました。とくに印象的だったのは「Coccoさんは『なにもできていない』ってよく言っていたけど、歌や映画を通じて、たくさんのひとに沖縄の美しい海のことを発信してくれた。だから『そんなことないよ』って言ってあげたい」という言葉でした。映画を通して知らなかったことに気づけ、ひととひとのつながりが生まれ、大きく輪が拡がっていくこと―。その魅力について、具体的な事例で考えることができました。

「大丈夫であるように」に出てくる、Coccoがリボンを辺野古の鉄条網にくくりつけて祈っている姿。そのときの撮影の様子や、基地移設反対をめぐっての経緯や鉄条網のすぐ向こう側で度々行なわれる米軍の訓練の様子、現在「命を守る会」のみなさんが行っていることなどについても詳しくお聞かせてくださいました。辺野古の浜辺は、いまなお基地建設の是非をめぐっての問題の最前線なのです。

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↑鉄条網にリボンをくくりつける


那覇空港に到着した朝、空は厚い雲に覆われていましたが、午後は太陽がまぶしく、海面も青く輝いていました。私のように単独で訪れる者もいれば、団体でバスを貸し切ってくる人たちもいるそうです。この日も、多数の来訪者がおり、みなさんと一緒に<想い事>の記されたリボンを鉄条網にくくりつけることができました。そして私は鉄条網に結ばれている全国からの幅広い想い、願いや希望にゆっくりと目を通しました。やはり、まず知ることが大事だと、あらためて思いました。

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↑リボンにはそれぞれメッセージが記されています


【6/21(日)】平和祈念公園ほか南部戦跡へ
2日目は沖縄本島の南部に出かけました。沖縄県内には多くの“祈りの場所”がありますが、とくに糸満市を中心とした沖縄戦跡国定公園には平和の礎やひめゆりの塔などの慰霊碑・慰霊塔が集中しています。それはこの地域が沖縄戦の最激戦地であったためです。平和祈念公園付近は当時多くの人たちが最後に流れ着いた場所だそうです。周辺の海岸は急な崖が多く、いまは青々と美しい海が、当時は血で赤く染まったとの証言があります。6月23日の慰霊の日を直後に控え、沖縄全戦没者追悼式の準備でテントが張られた平和記念公園内には、家族連れの沖縄県内の方々も多くいらっしゃいました。慰霊の日には、沖縄県内外から多数の来訪があるそうです。

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↑平和祈念公園にて

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↑喜屋武岬(沖縄本島最南端とされる断崖)

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↑富盛の石彫大獅子(沖縄県内最大最古のシーサー。弾丸の跡多数)


沖縄本島南部の沖縄戦の激戦地は、さとうきび畑など緑ゆたかでのどかな風景が広がり、海岸・岸壁から見渡せる海・空も青くきれいに輝いていました。ですが、その美しさは、決して当時を忘れることなく、逆に沖縄戦の残酷さを伝えているように感じられました。そんな複雑な想いを抱きながら、案内してくださった方の話を聞いていました。

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↑青い空、青い海(平和祈念公園から)


今回の旅は1泊2日。滞在時間は32時間ほどでしたが、出会いに恵まれた充実した時間でした。滞在中にお世話になったみなさん、上映会にご参加くださったみなさん、実行委員のみなさんをはじめ、励ましや理解を示してくださった方々すべてに、御礼申し上げます。ありがとうございました。
(山口渉/TAMA映画フォーラム実行委員)

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☆「大丈夫であるように―Cocco 終らない旅―」上映会の関連記事
上映会に寄せて(4/18)
ご来場ありがとうございました!(4/19)
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***おまけ(「たま映画通信」(6/13発行分)掲載原稿)

【4月特別上映会の報告】

予想以上につながった「想い事」
『大丈夫であるように―Cocco 終らない旅―』上映と
是枝裕和監督ティーチ・イン


 4月18日(土)に是枝裕和監督を迎えて開催した『大丈夫であるように―Cocco 終らない旅―』上映会は、300名を超えるたくさんの方々にお越しいただき、盛況のうちに幕を閉じることができました。僕にとっては初めての上映会の企画担当でしたが、多摩市周辺に限らず、遠くは四国からの来場者もいらっしゃるなど、TAMAという地域から映像文化活動の発信をすることができたと振り返っています。

 あらためて、お忙しいなかゲスト出演を快諾してくださった是枝監督をはじめ、今回の上映会に関わられたすべてのみなさんに感謝・御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 とくに意義があったのは、観客と作り手による対話の場を設けられたことです。第2回上映後の是枝監督によるティーチ・インはホールが満席となり、客席から多くの質問が投げかけられました。撮ることになったきっかけや劇場公開されるまでのこと、撮影中のできごと、編集上のことなど、この作品の観かたがさらに拡がる多くのヒントに満ちた内容が語られました。なかには「是枝監督はCoccoさんのような女性はタイプですか?」との質問も。ときに笑いも交えながらの充実した時間は、あっという間に過ぎていきました。

 また、会場ロビーでコメント・メッセージを募集した「想い事」企画にも、200名を超える多くの方が参加くださいました。この企画は『大丈夫であるように』にも登場する、短冊状のカラフルな布に、作品を観てそれぞれが思い浮かべた言葉や感想などを自由に表し、みんなの想いをつなげるという趣旨で行ないました。集めた「想い事」の取扱いを考えた結果、企画担当者である僕が自分で沖縄・辺野古まで届けてくることにし、みなさんに呼びかけることに決めたのでした。

 いよいよ僕自身の旅、出番が近づいてきています。来る6月20日、真剣に綴られた言葉たちを、文字通り“抱えきれない”ほどたくさんのメッセージを、沖縄・辺野古の浜辺に届けてきます。予想していた以上にたくさんの想いがつながったことに、いまも驚いています。僕が「なにか行動を起こしたい」と思ったように、ご来場くださったみなさんにとっても『大丈夫であるように』が「まずなにかを表現してみよう」「見過ごしていたことに目を向けてみよう」…と考えるきっかけになったのだと思います。この作品で初めてCoccoに出会ったひとも多くいるはずです。感じ方や表現の手法はさまざまでも、Coccoから受け取ったことをどうやって流さずに自分自身に留めておくのか…。それを確認し続けることが、僕たちとっての“終らない旅”なのかもしれないですね。まず沖縄に向かう僕の“旅”は、これからどうつながっていくでしょうか? 『大丈夫であるように』はそのスタートとして、忘れられない作品になりました。

―― 山口渉(実行委員)

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