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2006年08月15日

●「X-MEN ファイナル・ディシション」感想

− SFアクション映画X-MENシリーズの最終章 −

ミュータントの能力を無力化する能力を持ったミュータントの少年が発見される。
その特殊能力が研究され、「キュア」と呼ばれる薬が開発される。
差別され、虐げられていたミュータントは「キュア」によって能力を失い、普通の人間となるよう人類は奨励する。
ミュータントのまま生きるか、人間となるか。
その究極の選択を迫られることとなる・・・。

というのが今回の主題。
縦糸としてはもうひとつ、前作で死んだジーンがより強大な能力を身に付けて復活し、マグニートーの側に付く という点だ。
復活を遂げたジーンを愛するウルヴァリンは敵側に付いたジーンとどう向き合うのか。

このシリーズはとにかく登場人物が多い。
それぞれが特殊能力を持ち、その能力を生かして戦いを繰り広げドラマを展開する。
さて今回はというと・・・。

約95分という映画としては良心的な時間に沢山のエピソードを入れようとしたために、それぞれのエピソードが 非常に雑になっている。
まず、シリーズを見ていることを前提に作ったような構成に、初めてX-MENシリーズを見た人は置いてきぼり感 を感じるだろう。
特に人間関係は全く理解できないはず。
一応前作と続きの話なので、これはないのでは?

監督が前2作のブライアン・シンガーからブレット・ラトナーに変わったせいだろうか。
ちなみにブライアン・シンガーはX-MENを降板して「スーパーマン リターンズ」を製作したが、これは素晴らしい 出来だ!

「人間になるか、ミュータントのままでいるか」という迫真の葛藤と究極の選択のドラマ。
しかし、人類はある事件をきっかけに「キュア」を兵器として準備する。
人類のやり方に納得のいかないミュータント軍団は終結し、最終的な争いへと突き進むことになる・・・。

ミュータント軍団がアルカトラズへ進行する時に、マグニートーが巨大な橋を動かすシーンは凄かった。
しかし、いかんせんドラマの描き方が雑で、ドラマもアクションもクライマックスに合わせて盛り上げるようにする べきなのに、いまいちな気がしてしまう。

特にアンナ・パキン演じるローグの決断とその後は映画のテーマ「決断」に深くかかわる部分だと思うのだが、こ れが非常にあっさりしてしまっている。
なんだかノリきれない・・・。

最後にジーンがついにその能力を最大限に引き出すのか!
というところで消化不良に終わってしまう。
このクライマックスのウルヴァリンとジーンの描き方も物足りなくて、演出が雑なのである。

シリーズ最終章というなら、もっとドラマを丁寧に描いてアクションも考えて、2時間の映画にして良かったと思うのだが。
カンヌの酷評もやむなし。

しかし、痛快なSFアクション映画を楽しみたい向きにはちょうど良い映画かもしれない。
キティ・プライドが可愛いのも良かった。
この映画で一番良いキャラだったかもしれない。

映画が終わったら、エンドクレジットが全て流れ終わるまで席を立たないでもらいたい。
そこに意外なシーンがひとつ組み込まれているから。

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