●性同一性障害「トランスアメリカ」試写会感想
「スカートの下に何があるかより もっとだいじなこと。」
映画「トランスアメリカ」を試写会で見てきました。
性同一性障害を扱ったこの映画は、もうひとつ大きな要素を加えています。
それが「親子愛」。
トランスジェンダーの親子愛とはどのようなものなのか・・・。
どのような世界が垣間見られるのだろうか・・・?
この作品は主演女優と音楽、2部門でアカデミー賞にノミネートされ、ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門主演女優賞を受賞しています。
主演のフェリシティ・ハフマンが、女優でありながら性同一性障害に悩むブリーという難しい役柄を演じています。
身体は男性なのに心は女性という複雑な役を、「より女性らしく」演じることによって素晴らしいものにしています。
LAでつつましく生活するブリー。男性であることに違和感を持ち、女性への性転換手術で最後の手術を間近に控えていた。
ようやく本来の自分の姿になることができる、という晴れがましい気持ちでバスに乗ると、小さな子供に「あの人男の人?」と言われ、動揺!!!
完全に女性の格好をしていたのに、「小さな子供にまで男だと見抜かれた!」とセラピストに悩みを爆発させる。
彼女も心に不安を抱えているのだ。
そんな彼女の前にトビーという17歳の少年が現れる。
彼は実はブリーが昔まだ男性だったころに作った子供だった。
そこでブリーは「キリスト教の慈善団体のもの」と偽ってNYからLAまでトビーを連れてゆくことになる。
トビーはLAで実の父親を探すため、そしてブリーはその息子に自分が父親だということをひたすら隠しつつ、奇妙なロードムービーが始まる。
コミカルな演出や演技によって、テーマの割には重苦しさが無く、非常にライトな感じで話が進んでゆく。
最初はお互い反発しており、「私に子供の面倒なんて見れない」と言っていたブリーが、いつの間にかしっかり母親の顔になっている。
トビーも次第に心を開き、ブリーに甘える姿を見せるようになる。
インテリのブリーは、不良でデキの悪いトビーに、大陸横断中に色々な学問の話を聞かせ、ふたりの距離は縮まっていく。
しかし、そうしたふたりの関係はある出来事で一気に崩れ去ってしまう。
トビーとしては何とも衝撃的な出来事によって・・・。
途中お金も車も盗まれ、途方にくれたふたりはバーに立ち寄る。
バーでトビーはその若く美しい肉体でゲイ(ヒゲで見るからにゲイ!)に目配せして、身体を売ってお金を作る。
実はトビーは幼いころから義父に性的虐待を受けていた過去があり、彼もまた性に倒錯した存在だった。
行く当てが無くなったブリーとトビーは、ブリーの実家を訪れる。
息子だったはずが娘となって帰宅してきたショックで母親は動転!
このブリーの実家でトビーはブリーに対してとんでもないことをしてしまう。
そして、ここで物語りは核心へと迫る!
性同一性障害は「ふたつの性を体験できる数少ない人間だ」と言っていた。
彼らは決して悲観的に生きるのではなく、前向きに、そして悩みを抱えつつも一生懸命生きている。
性別を超え、生きることや人生の魅力を伝えてくれる映画でした。
コメント
TBさせていただきました。
性別とか親子関係とか、いろいろ考えさせる映画でした。
Posted by: タウム | 2007年02月10日 13:21