INDIES in TAMA Vol.16 レポート

INDIES in TAMA vol.16 山本政志 Deep Carnival

                             

 16回目となる今回のIndies in Tamaは80年代に台頭してきた自主 映画作家でも異彩を放つ暴れ大将、山本政志監督を特集した。

第一部で上映された16ミリフィルム「闇のカーニバル」は82年制 作であるが(来場者にはその頃に生まれたという若者が多かった)、 今尚力強く訴えるキャラクターやその描写は印象強く、また新宿 という街を通してこの20年間の変化を思わされる面白いトリップ となったのではないか。
 
ポスター

第二部では98年公開「JUNK FOOD」のメイキングシーンや山本監督 のインタビューを含む番組を上映。「JUNK FOOD」に込められた意 味、また山本監督の映画作りへの姿勢を垣間見ることができた。

さらに第三部ではこれまでの作品の予告編上映後、実際に山本監督 が来場しトークショーが行われた。大きい声では言えないような危 ない制作秘話からそれぞれの作品の成り立ちや監督自身の思い入れ を聞く。観客との質疑応答では冗談を交えながらも映画制作で何が 大切か、など内容の濃い話を聞くことができた。
 
イベント風景
今回の観客からのアンケート結果にも見られたのが、イベント全体 を通して山本監督の人柄が伝わってきた、好きになった、という意 見だった。監督の作品を見ていてもキャストの人柄・存在感が時折 役を超えて伝わってくるところにまた魅力があるような気がする。

自分がこういう映画を作りたいという強い意志を持って行動してい れば、必ず仲間が集まってくる、という山本監督の言葉通り、彼の 映画には彼の意志、人柄に惹かれて多くの仲間が集まり、あんなに パワーのある作品を作り出すのだろう。
トークショーでもにわかに集まった人間同士であんなにもアットホ ームな空間を作り出すことができた。やはり山本政志、凄し。
 

特別に上映が可能となった現在制作中の「熊楠KUMAGUSU」のパイロ ット版は、数分ながら期待にわくわくぞくぞくしてしまうような内 容であった。広大で神聖な森の緑、そこに息づく生命・粘菌。そし てそこにはやはり魅力的な人間、町田康扮する南方熊楠がいる。

作品ごとに新しい方向へ、常に何かに興味を持って万進していく山 本政志監督は、「熊楠KUMAGUSU」で私達をどう圧倒してくれるのだ ろうか。大期待である。

レポート:安藤絵美
集合写真