INDIES in TAMA special VOL.1 映画祭編

11月21日 「INDIES in TAMA special VOL.1 映画祭編」 (ベルブホール)

●Time Table●
12:00−13:30


13:50−15:30
15:50−17:25
17:50−18:40
19:00−20:54
イみてーしょん、インテリあ
灼熱のドッチボール
走るぜ
メロデ〜melodies
この窓は君のもの
トーク ゲスト:古厩智之監督、風間志織監督
冬の河童

イみてーしょん、インテリあ。
第1回PFFスカラシップ作品
1985年/16mm/44分
 
監督・脚本・撮影=風間志織
照明=高橋潔
録音=鈴木昭彦
制作=植野亮
製作=ぴあ プロデューサー=西村隆
出演=小峰仁巳、伊藤亜希子、立川須美子
 
[解説]
 高校2年の時に『0x0(ゼロカケルコトノゼロ)』という8mm映画を、とにかく何かをしたい! というようなぐちゃっとしたエネルギーと、たまたまそこに映画があったという偶然で撮りあげた風間監督が、PFFスカラシップという当時まだ始まったばかりの援助制度を借りて、そのエネルギーをもう一回まき散らしたようなのがこの映画。構築するよりは、かき乱す。そのエネルギーは映画でしか表現し得なかったかどうかは知らないが、この女の子はその10年後に外へまき散らすエネルギーを静かな感情にかえて、とてもきれいな映画を撮ることになる。

灼熱のドッチボール
'94PFFグランプリ作品
1992年/16mm/15分
 
監督=古厩智之
撮影=青柳省吾
録音=今村豊
出演=清水優雅子、松島創

走るぜ
1993年/16mm/29分
 
監督=古厩智之
撮影=泉直希
録音=渡辺暁雄
出演=波多雅子、直井徳祐

メロデ〜melodies
1989年/8mm/100分
 
監督・脚本・撮影=風間志織
撮影・録音=鈴木昭彦
出演=伊藤亜希子、小峰仁巳、松永久仁彦
 
[解説]
 二人の女の子「あきゃ」と「ひーちゃん」は高校時代からの友達。あきゃが仕事の都合で引っ越しをし、恋人である「カツヒサさん」の旅先からの手紙を受け取れなくなってからは、ひーちゃんが代わりに受け取って届けてあげている。そんな女の子たちの前に、C調関西男「くん」が現われた。
 いつしか三人は何となく離れられなくなるが、かといって三角関係というには角がない。そんな三人の「物語」以前の物語がやさしいピアノの調べに乗せられてみずみずしい感性で描かれていく。

この窓は君のもの
第8回PFFスカラシップ作品
1994年/16mm/95分
 
監督=古厩智之
撮影=鈴木一博
美術=磯見俊裕
整音=西岡正己
音楽=山田功
プロデューサー=仙頭武則、金森保
製作=WOWOW、ぴあ
出演=清水優雅子、榊英雄
 
この窓は君のもの

冬の河童
ロッテルダム国際映画祭新鋭監督賞受賞
1994年/16mm/114分
 
監督・撮影=風間志織
脚本=風間志織、小川智子
撮影・録音=鈴木昭彦
美術監督=木村威夫
美術=竹内公一
製作=西村隆、西田宣善
出演=伊藤亜希子、趙方豪、和久田理人、久野真紀子、田辺誠一
 
[解説]
 じきに取り壊される川のほとりの古い日本家屋。引っ越しを1週間後に控えた三兄弟の所に従妹のサケ子がやってくる。この三兄弟、実はすごい微妙な関係の上に成り立っているようで、でもそれをお互いに見せないように、それぞれが優しく過ごしている。でもこの優しさがすごくぎこちない。サケ子がやって来てからはなおさらだ。このぎこちなさはこの映画をずっと緊張させている。
 今はみんなが優しくあろうとしている時代のようで、僕は少し居心地が悪い。人に優しくするのはすごく怖いことのような気がするからです。人に優しくするのは本当はすごく厳しくて悲しいことなんじゃないかと思うからです。それは多分、引き受けるとか受け入れるとか、そういうのが関係してるからだと思うけど。この映画の長男の優しさなんか残酷ですらある。三兄弟とサケ子の関係が少しずつこんがらがって行くのも、みんながきちんと優しくしようとしてるからなんだと思う。