傑作ドキュメンタリー映画特集

10月9日 「傑作ドキュメンタリー映画特集」 (特別会場)

阿賀に生きる
阿賀に生きる製作委員会/115分
 
監督・編集=佐藤真
撮影=小林茂
録音・ナレーター=鈴木彰二
助監督=熊倉克久
撮影助手=山崎修
録音助手=石田芳英
音楽=経麻朗
出演=阿賀に生きる人々
 
[解説]
 スタッフ全員が、まず田んぼを体で知ることから撮影が始まるのだ。そして、そうやって撮影を繰り返しているうちに次第にキャメラは家庭生活の中に入り込めるようになり、撮る側と撮られる側の壁が次第に崩れはじめてきた。そして更に、スタッフ7人の側も約4年に及ぶ共同生活の中で阿賀野川のイメージも、映画に対するアプローチの仕方も、だんだんに変わってきた。ドキュメンタリーを撮る私たちは、また逆に阿賀野川に生きた人々によって見返されたのである。」(『阿賀に生きる人々』プレスより)

1000年刻みの日時計
小川プロダクション/222分
 
監督=小川紳介
製作=伏屋博雄
音楽=富樫雅彦
照明=佐藤護
美術=辰巳四郎、見角貞利
撮影=田村正毅
出演=土方巽、宮下順子、田村高広、牧野村の人々ほか
 
[解説]
 牧野村移住13年の集大成にして小川紳介映画渡世の総決算。稲のなかに宇宙が広がり、さまざまな出土品は村の古層を現前させ、ドキュメンタリーとフィクションはボーダーレスとなる。「この作品は、もはやドキュメンタリーという必要はなく“映画”なんだ。ぼくらの中に13年間のドキュメントがあるから‥‥‥身体の中でドキュメントしたものを映画にしたんだ。」(『映画新聞』第35号より)