日本のコメディアン

11月23日 「日本のコメディアン」 (やまばとホール)

●Time Table●
11:00−12:52
13:40−15:40
16:00−17:49
憑神(つきがみ)
舞妓Haaaan!!!
しゃべれども しゃべれども

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憑神
2007年/「憑神」製作委員会製作/東映配給/1時間47分
 
監督・脚本=降旗康男
原作=浅田次郎
撮影=木村大作
音楽=めいなCo.
出演=妻夫木聡、夏木マリ、西田敏行、香川照之、赤井英和、森迫永依、佐々木蔵之助
 
憑神
© 2007「憑神」製作委員会
 
[ストーリー]
 時は幕末。下級武士とは言え由緒正しい家柄の出の別所彦四朗(妻夫木)は出世と縁遠かった。向島の「三囲稲荷」にお参りするとご縁があると聞いた彦四郎は酔って道に迷った際、間違って「三巡稲荷」を拝んでしまう。しかし、この稲荷は災いの神を呼び寄せる有難くないご利益のあるものだった……。
 
[コメント]
 貧乏神に疫病神に死神。文字に書くだけでぞっとして会いたくない災いの神々だが、この映画では実にチャーミングに描かれている。どすこいどすこいと張り手をみせる相撲取りの姿をした赤井英和演じる疫病神。手鞠をするあどけない童女にしか見えない森迫永依演じる死神。そして洋傘片手に品のいい呉服姿のリッチな商人に見える西田敏行演じる貧乏神。なかでも彦四朗に言い寄られると同情して災いを軽くしてしまう涙もろい貧乏神を演じる西田の演技が俊逸だ。最近では「釣バカ日誌」シリーズのハマちゃんの印象が強い西田だが、渥美清が「寅さん」シリーズ以外に出演すると寅さんのイメージを払拭しきれなかったのと違い、『ゲロッパ』(2004年)でジェームズ・ブラウンのR&Dを熱唱するヤクザの親分を演じても本作で大阪商人風貧乏神を演じても実に見事に順応させてしまうのは芸域が広いことの証だろう。
 最後に妻夫木聡は武士姿が実にきまっていて、今後の時代劇での活躍が楽しみです。 (淳)

舞妓Haaaan!!!
2007年/「舞妓Haaaan!!!」製作委員会製作/東宝配給/2時間
 
監督=水田伸生
原作・脚本=宮藤官九郎
撮影=藤石修
音楽=岩代太郎
出演=阿部サダヲ、堤真一、柴崎コウ、伊藤四朗、京野ことみ、植木等
 
舞妓Haaaan!!!
© 2007「舞妓Haaaan!!!」製作委員会
 
[ストーリー]
 修学旅行で訪れた京都で迷子になったところを舞妓さんに助けられて以来、熱狂的な舞妓ファンの鬼塚公彦(阿部)の夢はお座敷で舞妓さんと野球拳をすること! ある日念願の京都支社への転勤が決まった公彦は付き合っていたOL富士子(柴崎)を捨てて意気揚々と京都へ。しかしお茶屋には「一見さんお断り」というルールがあり、公彦はなかなか中に入ることが出来ない。一方、公彦にふられた富士子は公彦を見返すために舞妓になることに……!?
 
[コメント]
 久しぶりに劇場で爆笑しました。最初から最後までとにかくハイテンション! いちいち突っ込んでいたらキリがないくらいの小ネタ・大ネタがぎっしり詰まっています。熱狂的な舞妓ファン・公彦のはじけっぷりは本作が初主演となる阿部サダヲの本領発揮! 柴咲コウの舞妓姿もとても綺麗です。見所は公彦が堤真一演じるライバル・内藤と繰り広げるめちゃくちゃなバトルと、公彦と富士子の恋のゆくえ! そして本作が遺作となった植木等がワンシーンだけ出演しています。華やかに見える舞妓さんの世界の裏側を垣間見ることもでき、お腹が痛くなるほど面白いのにそれだけでは終わらせないクドカンらしさがとてもよく出ている映画です。エンディングで流れる阿部サダヲがボーカルの「グループ魂」に柴咲コウが加わったユニット「グループ魂に柴咲コウが」(このユニット名が最高)の主題歌は必聴! 是非、声を出して大爆笑してください!!! (新)

しゃべれども しゃべれども
2007年/『しゃべれどもしゃべれども』製作委員会製作/アスミック・エース配給/1時間49分
 
監督=平山秀幸
原作=佐藤多佳子
脚本=奥寺佐渡子
撮影=藤澤順一
音楽=安川午朗
出演=国分太一、香里奈、松重豊。森永悠希、八千草薫、伊東四朗
 
[ストーリー]
 うだつの上がらない落語家・今昔亭三つ葉(国分)のもとに、話し方を学ぶために落語を学びたいというワケありの3人が集まってくる。無愛想な美人(香里奈)、勝気だけどクラスになじめない関西弁少年(森永)、いかつい顔だが野球解説の下手な元プロ野球選手(松重)。だが、彼らは集まるごとに言い争い、なかなかまとまらないのであった……。
 
[コメント]
 「若いもんが面々揃うたなあ。こんなときは話しするのが一番ええ。あまりお互いのことを知らんちゅうこともあるやん。そや、嫌いなもん、あいつがこんなの嫌おてるらしいで、てなことで後々盛り上がれるがな。あんたは嫌いなもんはあるか。」「蜘蛛です。」「ああ、脚がぎょうさんある」ーーあ、いきなり失礼しました。これはあの有名な落語『まんじゅうこわい』の冒頭部分・上方落語バージョンです。下手な関西弁を使ってみたので、ご指摘があれば承ります。この作品は東京の下町が舞台の落語家のお話。落語というものは知っているけれど聞いたことはない、という人には落語の世界を知る良い機会となるでしょう。見所は、落語家でない人が落語を披露しているところ。主人公役の国分太一は勿論、特に感心したのは関西弁少年役の森永悠希の落語でした。観たら本物の落語を観たくなるかも。もしかしたら、自ら噺したくなる?! 是非お楽しみ下さい。 (瑞)

●日本のコメディアン
植木 等(Ueki Hitoshi)

 1927年生まれ、三重県出身。57年にハナ肇とクレージーキャッツに加入。コメディアン・俳優・歌手として幅広く活躍し、61年「スーダラ節」の大ヒットで一世を風靡する。『日本無責任時代』(62年)などの「無責任男」シリーズをはじめ、『日本一の色男』(63年)などの「日本一」シリーズ、『クレイジー大作戦』(66年)などの「クレイジー」シリーズなどの数々のコメディ映画に主演し、ヒットをとばす。86年『新・喜びも悲しみも幾年月』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。2007年3月逝去。享年80歳。
 
西田 敏行(Nishida Toshiyuki)

 1947年生まれ、福島県出身。中学卒業後、上京、明大中野高校から明治大学進学。その後中退し、70年劇団青年座入団。70年「情痴」で初舞台。71年舞台「写楽考」初主演。
 以降、舞台、テレビ、映画など出演多数。映画出演作品では、『敦煌』(89年)、『学校』(94年)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞、そのほか『植村直己物語』(86年)、「釣りバカ日誌」シリーズ(88年〜)、『学校2』(97年)、『ゲロッパ』(2004年)など。
 
伊東 四朗(Ito Shiro)

 1937年生まれ、東京都出身。58年浅草の松竹演芸場でデビュー。62年に三波伸介、戸塚睦夫と「てんぷくトリオ」を結成。役者としても舞台、TVドラマ、TV司会、映画、CM、ラジオと幅広く活躍。映画出演作品では、『マルサの女』(87年)、『ミンボーの女』(92年)、『スーパーの女』(96年)、『THE 有頂天ホテル』(2006年)などが挙げられる。本年は『舞妓Haaaan!!!』、『しゃべれどもしゃべれども』と相次いで公開された。
 
阿部 サダヲ(Abe Sadao)

 1970年生まれ、千葉県出身。92年より「大人計画」に参加し、大人計画の作品のほか、NODAMAP、劇団☆新感線などの舞台でも活躍。「木更津キャッツアイ」「アンフェア」などのTVドラマで存在感を示す一方、95年に宮藤官九郎らと結成したロックバンド「グループ魂」ではボーカル(破壊)として、2005年大晦日の紅白歌合戦にも出場。映画出演作品は、『木更津キャッツアイ日本シリーズ』(03年)、『下妻物語』(04年)、『真夜中の弥次さん喜多さん』(05年)、『木更津キャッツアイワールドシリーズ』(06年)などがある。

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