TAMA短編映画祭

11月22日 「TAMA短編映画祭」 (ベルブホール)

●Time Table●
17:00−17:07

17:15−17:28
17:28−17:34
17:34−18:08
18:15−18:28
18:28−18:44
18:44−19:15
19:25−19:55
20:00−20:40
アキルフィルム短編集
うたたね、おしうりコック、オーディション・ザ・ムービー
みかとせいじゅん
真夜中のフランス語教室
母への手紙
西瓜と羊羹
もの凄いキック
温もり
雪虫
監督・出演者(予定)によるトーク 司会:小原茂樹氏(自主映画掲示板作家)

うたたね
2005年/35mm/1分
 
監督=佐藤哲哉
出演=岡田啓壱、藤原千代
 
おしうりコック
2005年/35mm/1分
 
監督=浦山顕
出演=佐藤由香、浦山顕
 
オーディション・ザ・ムービー
2005年/35mm/5分
 
監督=宮本正樹
撮影監督=安河内央之
 
うたたね おしうりコック
 
[解説]
 竹中直人監督作品『U2』の出演者オーディションから生まれた短編。
 
[アキルフィルムとは]
 日本を代表する照明監督の安河内央之氏が主宰する35mm専門の自主映画撮影所。 東京とは思えないほどの大自然に囲まれた山里、日の出町に誕生した手作りのこの施設には映写室・喫茶店オープンセット・ダビングルーム、35mmカメラ・照明・録音・編集機材・設備が完備。撮影から上映までの一貫システムで自主映画作家にも手の届く料金で短編を製作できるという画期的なスペースである。
 今回上映の3作品はいずれもこの自主映画撮影所で今年制作され、今回が初お披露目となる。
 
安河内 央之(やすこうち ひろゆき)氏

 1946年生まれ。83年『居酒屋兆治』(降旗康男監督)で照明技師となる。代表作に、竹中直人監督全作、石井隆監督『ヌードの夜』、奥山和由監督『RAMPO』など多数。85年『夜叉』94年『RAMPO』97年『東京日和』で3度の日本アカデミー賞の優秀照明賞を受賞している。
 自主映画撮影所(アキルフィルム)Webサイト:http://www.akilfilm.com/

みかとせいじゅん
2004年/DV/TAMA映画フォーラム実行委員会製作/13分
 
監督・脚本・編集=山岡大祐
撮影=国松正義
照明=石金真人
録音=飯塚幸子
美術=富谷佳子
音楽=PITWORK
出演=磯部美香、信川清順、上下宣之、北澤糊子、村田啓次
 
みかとせいじゅん
 
[作品紹介]
 ろうあ者のみかと健聴者のせいじゅんは恋人同士。デートで映画祭に出かけると、そこにせいじゅんの昔の彼氏が待ち伏せしていてせいじゅんのとりあいになる。みかは「せいじゅんが自分を好きでなくても私は好きだよ」と伝え頬にキスする。TAMA CINEMA FORUMを舞台にした短編映画。
 
山岡 大祐(やまおか だいすけ)監督

 1975年生まれ。『バカは死ななきゃ治らない』が01年度神奈川県映像コンクールで準グランプリ受賞。02年『君にありがとう』が第3回TAMA NEW WAVEで一般審査員票第1位を獲得。03年には上映イベント「東京ダメ人間オーケストラ」スタート。ダメな人しか出てこない映画をひたすら撮りつづける。『カナリア』『黄泉がえり』の塩田明彦監督にも才能を認められる。04年、短編オムニバス映画『ZONE』のなかで、のっぽさんこと高見映氏を主演にすえた『穴 THE HOLE』を監督。05年ドレスデン映画祭主催日独交流ワークショップ日本代表メンバーに選出される。
 山岡大祐監督のオフィシャルサイト:http://www.geocities.jp/yama_movie/yamaweb_top.html
 
[メッセージ]
 TAMAには今年も大変お世話になりました。昨年プロデュースして頂いた『みかとせいじゅん』がきっかけで来年ドイツの映画祭に参加します。新作撮りおろしという好条件!それもTAMAの支援あってこそです。これからも面倒みてやってください。よろしくお願いします。

真夜中のフランス語教室
2004年/DV/6分
 
監督・脚本・撮影=江藤有吾
音楽=ミトモバンド
出演=野崎霧子、Patrice、岡本恵美子、Alexandre Mothe
 
真夜中のフランス語教室
 
[作品紹介]
 とある冬の日、妻子持ちのフランス人男性と恋に落ちた女は、二人で海に出かけた。幸せに満ちた冬の海。女はいつまでもこんな日々が続くと思っていたが……。
 これは二人の出来事を、フランス語の教材ビデオのように描いた作品です。
 
江藤 有吾(えとう ゆうご)監督

 1975年、埼玉県出身。2作目の長編『午前10時の・・・』にて、第2回TAMA NEW WAVE、第2回PJ映像祭入選。4作目の長編『惑星たちの道草』にて、第5回TAMA NEW WAVE 、特別賞、ベストキャラクター賞、W受賞。ゲストコメンテーターの映画評論家・宇田川幸洋氏に絶賛される。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2005Dコンテンツ・マーケットにて上映。5作目の本作で、第三回AQコンテンツコンテストにてCS局で放送。
 江藤有吾監督のオフィシャルサイト(Something):http://www.geocities.jp/something220/
 
[メッセージ]
 上映時間6分の作品ですので、構えずに見ていただけたら幸いです。

母への手紙
2005年/DV/34分
 
監督・脚本・撮影・編集・製作=石出祐輔
プロデューサー=松田彰(“Born in the 5”より)
監督補=中桐崇文
スチール=伊藤佳江
音楽=野本昌嗣
出演=杉守加奈子、韮塚慎子、かわいあんな、菊川 仁史
 
母への手紙
 
[作品紹介]
 父親を12年前に亡くしている奈津美は、最近付き合っている男性からプロポーズをされる。妹の妙子はエリートサラリーマンと先に結婚し、娘1人をもうけ、高級マンションに住み、順風満帆な生活を送っている。母1人を置いて家を出ていくことに心配している奈津美は、プロポーズされたことを言えないでいた。
 母親に反発しながらも心配する娘の心情を“ある1日”を回想する形で綴られる家族ドラマ。
 
石出 祐輔(いしで ゆうすけ)監督

 1975年千葉生まれ。大学時代より映画制作を開始。卒業後、初の長編作品『店長は不在中!』を完成させ、第二回横濱学生映画祭等で上映される。続く16mm短編『ユウナのちいさなおべんとう』が第一回小田原映画祭ショートフィルム部門でグランプリを受賞。現在ピースな映画祭にてノミネート中。その後“家族”をテーマにした短編連作を構想、本作はその2作目にあたる。現在次回作を構想中。
 石出祐輔監督のオフィシャルサイト(Kino-ismus):http://www.interq.or.jp/mars/ishide
 
[コメント]
 本作は“家族”をテーマにした短編連作であり、『ユウナのちいさなおべんとう』に続く2番目のエピソードとなります。今後もこの連作シリーズでは、様々な主人公や物語がテーマを引き継いでいく予定です。

西瓜と羊羹
2003年/DV/13分
 
監督・脚本・編集=佐藤圭作
撮影・制作=田中武
撮影=松岡手品
照明=青木孝夫
美術=梶田英司
製作=関西大学
出演=入馬券、火田詮子、宮武明美、永野昌也、レオナルド備前
 
西瓜と羊羹
 
[作品紹介]
 漁師の夫婦の住む小さな漁村に、娘が帰ってきた。恋人を連れて。
 知らぬ間に進んでいた娘の結婚話に、父はおかんむり。
 
佐藤 圭作(さとう けいさく)監督

 映像作家。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。日本の伝統的な心性に基づくミステリ/悲劇である第1作『二花子の瞳』(2002年)にてハンブルグ国際短編映画祭(独)正式上映、TAMA NEW WAVE(日)<グランプリ>受賞ほか。クィアスタディーズを踏まえ「性器を介さない性交」を描いた第3作『梵天』(04年)にてベルフォール国際映画祭(仏)外国短編劇映画部門Prix du Public<観客賞>受賞、AHFFショートフィルムフェスティバル<グランプリ>受賞ほか。ヨーロッパを中心に海外映画祭での上映多数。ナショナリティとセクシュアリティを巡る「絵空事」が当面のテーマ。現在は初の劇場用長編を準備中。
 佐藤圭作監督のオフィシャルサイト(ShowGuts):http://homepage2.nifty.com/showguts/
 
[コメント]
 第3回TAMA NEW WAVEでグランプリを頂いた翌年に、三重県の 漁村でこじんまりと撮った私の第2作です。漁師の一家のささやかなスケッチです。

もの凄いキック
2003年/DV/16分
 
監督=前田延彦(浦井崇、石住武史)
出演=川奈光朗、ラドン、いびき嵐
 
[作品紹介]
 2年間こたつから出ていないひきこもりの青年が、自ら創った妄想世界の住人達に導かれる様にして現実と立ち向かうのだが……。
 
浦井 崇(うらい たかし)監督

 1970年生まれ。吉本総合芸能学院(NSC)8期生。92年に現・構成作家の矢部正と「やるじゃねぇかーず」を結成。98年に芸人を廃業し、映画美学校2期入学。出演作は『大いなる幻影』(黒沢清監督)、『アメリカ刑事』(03年、高橋洋監督)、“ホラー番長シリーズ”の『ソドムの市』(04年、高橋洋監督)など。主な監督作品は『女は風林火山』(04年)、『伊達ハリー』(05年)。
 
石住 武史(いしずみ たけし)監督

 1976年生まれ。主な脚本作品は“ワラ(^0^)番長シリーズ”の『稲妻ルーシー』(04年、西山洋市監督)、『スパイ昇天』(05年)など。
 
[プログラム担当者よりひとこと]
 数年前、ひょんなことから『もの凄いキック』を観ることになり、もの凄い衝撃を受けました。そして最近『ソドムの市』の主役を演じる浦井氏を発見! 公式サイトを見るといかに浦井氏の存在がソドム役、ひいては映画自体に影響を与えたのかがよくわかります。彼が今後何をやってくれるのか楽しみでなりません。
 『ソドムの市』公式サイト:http://www.showko.net/~sodome/index.html

温もり
2005年/DV/31分
 
監督・撮影・編集=内田伸輝
制作=ブラザーズ企画
プロデューサー=松田彰(“Born in the 5”より)
スチール=齋藤文
題字=鍋山晋一
出演=松田景子、内田伸輝 他
 
温もり
 
[作品紹介]
 別れた彼女から個展の案内が届いた。僕は、彼女と連絡をとり、個展の様子を記録することになった。しかし、何故僕は、今になって彼女を撮るのだろう? 7年付き合って、結婚も考えていたが、結局別れてしまった彼女……。まだ彼女に未練があるのだろうか?  そして、僕等の距離は、あの頃と変わらないのだろうか?
 別れた彼女と僕との距離を探る、ドキュメンタリー作品。
 
内田 伸輝(うちだ のぶてる)監督

 1972年埼玉県出身。10代の頃から自主映画を始め、2003年に、友人を2年半に渡って見つめたドキュメンタリー『えてがみ』が、第25回ぴあフィルムフェスティバル PFFアワード2003にて審査員特別賞を受賞、第4回 TAMA NEW WAVEに入選したほか、数々の国内外の映画祭に入選し、第28回香港国際映画祭ドキュメンタリー部門では、スペシャルメンションを授与される。現在は、最新作、長編自主映画『かざあな』を編集中。
 
[コメント]
 この作品は、松田彰監督プロデュースによる“Born in the 5”と言う企画のなかで生まれました。今、誰かと付き合ってる人も、別れた人も、僕と別れた彼女との、微妙な関係の『温もり』を、感じ取り、共感して頂けたら幸いです。
 “Born in the 5”サイト:http://tabenomati.main.jp/bit/index.html

雪虫
2005年/DV/30分
 
監督=川野弘毅
脚本=酒井雅明
撮影=永野敏
音楽=深沢真広
出演=増田未亜、西藤尚
 
雪虫
 
[ストーリー]
 彼女は夫の死体を押し入れの中に隠しているのではないか? 新妻と未亡人の疑心暗鬼に囚われる熱い夏。取り残された人々の「心の染み」は消えるのか? 最大の恐怖とは、愛するものを失うことなのかもしれない…
 
川野 弘毅(かわの ひろき)監督

 JET MANIA代表。武蔵野美術大学在学中より映画制作・出演を開始し、佐藤信介監督『寮内厳粛』『正門前行』に出演。その後市川準監督『東京夜曲』に抜擢され、現在までに多数の映画に出演している。最新出演作『誰がために』(日向寺太郎監督)が現在公開中。
 
[コメント]
 神社でおふだを購入して撮影に望んだが、アップ後、奇病に襲われた。「このまま放っておいたら、死ぬんですか?」と医者に聞くと、「…そうですね。」と返答され、なぜだか笑ってしまったのを覚えている。そのまま長期入院。オレはまだ生きている。みんなのお陰だ。感謝!
 JET MANIA サイト:http://www.aa.alpha-net.ne.jp/kawanoo/

●ゲストの紹介
司会:小原 茂樹(おはら しげき)氏

 自主映画掲示板作家。高校生の文化祭用にクラスで映画を撮って「作ること」にハマリ、初めて行った自主上映会で見た作品のあまりの面白さに「見ること」にハマリ、人手不足で自作自演したら案外上手くいったんで「出演すること」にハマリ、ネットで感想や文句を言ったり誉めたり貶したり書きこんだ人を弄ったりしてると変にウケて「書くこと」にハマリ、アチコチで見た面白い作品を集めて上映会をしたら「自分がウケたような錯覚」にハマリ、何か大きな自主映画のトークショーの司会をして「大勢の前で喋る快感」にハマル。
 適当な肩書きが見当たらなくって本人も困ってる自主映画に関することなら何でもハマってきたマルチ素人。
 どんぱちプロダクション掲示板:http://tcup7010.at.infoseek.co.jp/donpachi/bbs