ファミリー・デー

11月28日 「ファミリー・デー」 (パルテノン多摩大ホール)

●Time Table●
10:30ー12:22

13:05ー14:46

15:05ー16:41
17:00ー18:40
特捜戦隊デカレンジャー フルブラスト・アクション
劇場版・仮面ライダー剣(ブレイド) ミッシングエース
ポケットモンスター アドバンスジェネレーション
   裂空の訪問者 デオキシス

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ夕陽のカスカベボーイズ
NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE

劇場版・仮面ライダー剣(ブレイド) ミッシングエース
2004年/石森プロ、テレビ朝日、ADK、東映製作/東映配給/1時間12分
 
監督=石田秀範
原作=石ノ森章太郎
脚本=井上敏樹
音楽=三宅一徳
撮影=いのくままさお
出演=椿隆之 、森本亮治 、天野浩成 、北条隆博 、黒田勇樹、三津谷葉子、杉浦太雄

併映:特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション
 
特捜戦隊デカレンジャー仮面ライダー剣
 
[コメント]
 物語はTVシリーズが終わって4年後の世界という斬新な設定。TV版が終わってない時点で劇場版が公開されるため、それぞれに別な面白さ、見ごたえを作るべく制作側は苦心していると思うが、「その手があったか!」とまず感心。仮面ライダーブレイド(椿)と最後のアンデッドの一騎打ちによって決着が付いた、アンデッドVS人類のバトルから4年。各々新しい仕事や道を見つけた剣崎=ブレイドらの前になぜか再び敵が現れる。戦う武器や術もない元・仮面ライダーたちの前に登場したのは新たな仮面ライダーグレイブ(黒田)、ラルク(三津谷)、ランス(杉浦)に変身する若者3人だった……。
 使命感に燃えた日々が終わった後の空しさは、仮面ライダーになったことがなくてもなんとなくわかる。例えるなら引退した後の芸能人? 退職した後のおとうさん? 映画祭が終わった後の実行委員?? 非現実的な世界のはずなのに、感情はリアルに伝わり、登場人物それぞれが画面の中で生きていた。大人も十分楽しめる映画。 (黒)

ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 裂空の訪問者 デオキシス
2004年/ピカチュウプロジェクト製作/東宝配給/1時間41分
 
監督=湯山邦彦
原案=田尻智
脚本=園田英樹
音楽=宮崎慎二
声の出演=松本梨香、大谷育江、上田祐司、KAORI、山田ふしぎ
 
ポケットモンスター
 
[コメント]
 大人が知っているブームは終わったと思っていたが、どうしてどうして、子どもには大人気のシリーズ映画、ポケモン。今回は、氷原のポケモンを調査していたロンド博士の観測隊と息子トオイが、隕石の落下現場に遭遇する。そして、現れたのは宇宙からやってきたポケモン・デオキシス。その謎に迫るミステリアスな展開に、ハイテクシティを舞台に繰り広げられる天空ポケモン・レックウザとの激しいバトルが絡まる。いつもながら、バトルシーンのCGは見ものだ。心を閉ざした少年トオイとサトシたちの友情も描かれていて、子どもたちは、素直に感動するだろう。この明快さを嫌う大人もいるが、小さな子にも判りやすい作風を貫き続けているのは、評価に値する……なんと言っても、世の中が複雑微妙になりすぎている! 時には、親も子どもと一緒に、ストレートに楽しもう。 (夏)

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ夕陽のカスカベボーイズ
2004年/シンエイ動画、ADK、テレビ朝日製作/東宝配給/1時間36分
 
監督=水島努
原作=臼井儀人
脚本=水島努
撮影=梅田俊之
音楽=荒川敏行 、宮崎慎二
声の出演=矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ、真柴摩利
 
クレヨンしんちゃん
 
[コメント]
 「クレヨンしんちゃん」映画化第12弾。今日も元気に街を走り回る、しんちゃんと風間くん、ネネちゃん、マサオくんとボーちゃん。今回は、しんちゃんが西部劇のヒーローになり、大暴れする。一見軽く見えるしんちゃん作品だが、けっこう大人にも見ごたえのあるテーマが毎回提示されている。自分を見失ったしんちゃんが自分を取り戻し、春日部に戻っていくという展開は、まさにアイデンティティーの問題。でも、そのなかで、野原一家はあくまで平凡な日本の平成家族。お父さんのいじましさも、お母さんのヒステリーも健在で、なんとも温かい。正義よりも、まず、愛するものを守るのが大切というわけだ。それで、良いのではないでしょうか……? 楽しめて、さらにちょっと考えさせられる、2度美味しいアニメです。 (夏)

NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE
2004年/電通、フジテレビ、ジュネオンエンタテインメント、小学館、日本出版販売製作/東宝配給/1時間42分
 
監督=鈴木雅之
原作=藤子不二雄A
脚本=マギー
撮影=高瀬比呂志
音楽=服部隆之
出演=香取慎吾、田中麗奈、伊藤四郎、ゴリ、知念侑李、戸田恵子
 
忍者ハットリくん
 
[コメント]
 藤子不二雄の大人気マンガの実写映画版。昔ながらの忍者の修業に励む服部カンゾウ(香取)が、父・ジンゾウ(伊東)の命で現代の江戸=つまり大都会東京へ赴き、苦労しながら、修行する。なんと言っても苦労の筆頭は、「主人(あるじ)以外の者に決して姿を見せてはならない」こと。そして、主人になったのが、気の弱い小学3年生のケンイチ(知念)ときては……。原作のマンガに思い入れのある人からは、辛口に言われがちだが、ハットリくん役の慎吾くんははまり役と評判だし、監督もキャストも豪華で、ストーリーには切ないところもあり、TV的とは言え、けっこう感動します。ニンニンの技も、見事に描けている。忍者ゆえの悲しみも喜びも、心に響きます。子ども映画としては、充分な見ごたえ。どんな作品にも深い洞察が必要なわけではない。理屈ぬきに、面白く観ましょう! (夏)