コンペティション

11月24日 「コンペティション」 (ヴィータホール)

●Time Table●
10:00−10:37
10:50−12:25
13:15−13:25

13:25−13:55

14:05−15:01
15:15−16:08
16:20−16:50
17:00−18:29
18:40−19:35

19:40−20:00
Simple
えてがみ
- 特別招待作品 -
西瓜と羊羹
トークセッション
 佐藤圭作監督、福谷修監督
ファイントレイン
タンバリボン
あのコがいねぇ
Mine
ゲストコメンテータートーク+座談会
ゲスト 藤田秀幸監督、荒川良々氏
授賞式

Simple
2003年/DV/37分
 
監督・脚本=黒木大紀
撮影=日暮謙
制作=稲墻淑子
録音=松原秀行
衣裳=森下友紀子
音楽=佐藤優
出演=斎藤真吾、三原伊織奈、藤田愛美、東城大
 
Simple
 
[作品紹介]
 彼女のアヤとの関係は上手くいっていると思っていたトモ。ところがこの数週間、アヤはずっと素っ気ない。感情がすれ違っているようで会っても盛り上がらない。つい最近までそんなことはなかったのに……。そう感じたトモは数週間前に何気なく言ってしまった一言が2人の関係を悪くしてしまった原因だと気づくのだが……。
 
黒木 大紀(くろき だいき)監督

 1977年1月7日、宮崎県出身。NCWを受講し、自身のシナリオが選考され16ミリフィルム作品『クリームソーダ』を監督。その後、プロ・アマ問わずさまざまな映画作品に携わる。2000年よりNCWスタッフとなり現在に至る。03年はデザイン・フェスタ! にて、開催当日に撮影、編集、上映までを会場で行なうという企画で『Rush!』を制作するなど活動の場を広げている。
 
[メッセージ]
 ずっと前から自分のなかで『Simple』というキーワードとタイトルがあったのですが、巡り合わせで撮るべき良い時期に素敵な仲間と制作出来ました。音楽で言うラブソングのような映画を作ったつもりです。共感したり納得出来ず突っ込みたくなったりあるいは言葉が残ったりしながら、楽しんでもらえれば幸いです。

えてがみ
2002年/DV/1時間35分
 
監督・構成・撮影=内田伸輝
音楽=中津昌彦
出演=鍋山晋一、飯島功丈、渡邊慎一郎、渡邊慎太郎、渡邊頴子
 
えてがみ
 
[作品紹介]
 数々の挫折癖を持つ鍋山は、絵手紙を描きながら、ひっそりとアパートで一人暮らしをしていたが、そこに俳優志望の友人、ヨシタケが転がり込んで来る。初めは仲良く共同生活する2人だったが、夏が終わる頃には仲は悪くなり、ヨシタケはアパートを出て行ってしまう。そのことで鍋山は落胆し、酒におぼれて行くが、自分自身を見つめなおし、絵手紙の個展を行うことを決意する。その頃ヨシタケは、東京で暮らすため、アパートを借り、一人暮らしを始めるのだが……。
 出会いーー。別れーー。1905枚もの絵手紙に綴られたかけがえのない時間を、カメラは2年間に渡って追いつづけた。不完全な人間たちの、ささやかな成長を描いたスッパダカの記録!
 
内田 伸輝(うちだ のぶてる)監督

 1972年、埼玉県出身。16才〜18才まで鍋山と同じ学校で共に遊ぶ。卒業後専門学校に入り自主映画を作り始める。学生生活にピリオドを打った後は映像の制作会社に入社。すぐ挫折。2年くらい写真の現像所に勤めながら、脚本を書いては応募、落選の日々。再び映像つくりの欲望が芽生え、映像制作会社にもぐりこむ。現在はライブ映像やらイベントの映像をやりつつ、会社で映像編集をする日々。
 
[メッセージ]
 とにかく劇映画のようなドキュメンタリーを作りたかった。劇的青春ドキュメンタリー。『えてがみ』を一言で言うとそんな感じです。世のなかには完璧な人間などいない。誰もが良い面と悪い面をもっている。『えてがみ』を観て、それを感じてもらえれば幸いです。

ファイントレイン
2002年/miniDV/56分
 
監督・脚本・撮影・編集=松本卓也
撮影=宮澤史昌、松本卓也
編集=檜佐剛欣
音楽=魔界村、ダイゴ
協力=堀舜一郎
出演=松本卓也、藤田歩、柴崎奈都子、山本稔、平本菜美
 
ファイントレイン
 
[作品紹介]
 無気力な青年テツヤはある日、交通事故に遭う。そこで姉と名乗る女性に呼び起こされ、電車に乗って9つ先の駅まで「小さな箱」を届けて欲しいとおつかいを頼まれる。言われるがままその電車に乗り込みおつかいへと出かける。途中、さまざまな人と出会い、テツヤの中で何かが少しずつ変化していく。
 
松本 卓也(まつもと たくや)監督

 1976年、東京都出身。高校時代にお笑いコンビを結成。NHKオンエアバトルに出演など活躍。2002年コンビ解散後『拳銃、花火、血のり』を禁じ手に「ノーマネー、ノー真似」の精神で映画撮影に没頭。下北沢・新潟で2週間ロードショー、最新の長編『レディカバディ』は爆笑の渦で話題になり、広島でも招待上映。最近はお笑い活動も再開、映画配給会社「SPO」主催の漫才大会にて優勝。現在、短編数本を制作中。
 
[メッセージ]
 僕は恵まれています。このファイントレインは『1万円で創るファンタジー』というテーマの元、制作しました。実際1万円で完成、その裏には僕の無謀でワガママなプランにボランティアで参加してくれた多くの人たちが居ます。「お金が無くても良い映画は撮れる!」真の意味でこれを実践できたのは他ならぬ仲間たちのお陰なのです。ありがたう! 僕は貧乏で、映画制作の知識も無く、ガリで、近眼で、鼻炎です。でも僕は仲間に恵まれています。

タンバリボン
2002年/16ミリ/53分
 
監督・脚本=中村隆太郎
製作=河野通雄、山崎達璽
脚本=酒井雅明
撮影・照明=斉藤徳暁
録音=山本タカアキ
出演=川野弘毅、千原真琴、山崎猛、大倉由希恵、足立学、林勝巳、田中康貴
 
タンバリボン
 
[作品紹介]
 今にもつぶれそうなストリップ劇場を救うため、伝説の踊り子を捜す旅に出るハメになった主人公、尾形。最初はストリップを馬鹿にしていた尾形であったが、ストリップファンたちの情熱に触れることで自分の不甲斐なさを振り返り、やがては自らのプライドを掛けた、劇場を救うための勝負に挑む。ストリップ・ファンにスポットを当てた異色エンターテインメント作品。
 
中村 隆太郎(なかむら りゅうたろう)監督

 昭和50年8月14日、東京生まれ。高校時代より映像制作を始める。大学3年時の作品『ランナーマン』(1999/16ミリ/15分)は、ぴあフィルムフェスティバルでは観客賞を受賞。またゆうばり国際ファンタスティック映画祭(オフシアターコンペティション)などの映画祭で上映される。大学の卒業制作『東京アワー』(2000/16ミリ/32分)は、京都国際学生フィルムフェスティバルなどの国内の映画祭だけでなく、海をまたいで台北金獅子国際学生映画祭などでも上映される。エンターテインメントをモットーに優しく温かな目で人間を描く。現在はCM制作会社勤務を経て、フリーのディレクター/プランナーとして活動中。
 
[メッセージ]
 この作品はストリップの世界を描いています。しかし、主役は舞台に立つ派手な踊り子たちではありません。彼女たちを応援するお客や追っかけたちの思いを綴った物語です。彼らの応援に励まされる踊り子たち。そして彼女たちのストリップに励まされる追っかけたち。応援すること=応援されること。ストリップという少し風変わりな世界に、そんな思いを込めて作った作品です。楽しんでいだけたら幸いです。

あのコがいねぇ
2002年/8ミリ→DV/30分
 
監督・脚本=高柳元気
撮影=小笹宣人
音楽=The ピンチ、the swiss porno
出演=ミギタ明日香、秋元ユイ、佐々木慎一、高柳元気、山中直樹、北澤糊子
 
あのコがいねぇ
 
[作品紹介]
 仲が良くて旧い3人組、セイタ、ホシケン、山ちゃんは、千葉のある田舎街に住んでいる。ある日、山ちゃんは街一番の極悪”キー坊”の女、”サンディー”に恋をする。キー坊の恐さを知るホシケンはその恋をはあきらめることをすすめるが、、、、。
 
高柳 元気(たかやなぎ はるき)監督

 1979年、埼玉県出身。1997年千葉大学工学部画像工学科入学。在学中より自主映画制作をはじめる。大学在学中に制作した作品が、ひろしま映像展、東京学生映画祭、京都国際学生映画祭などの数々の映画祭に入選。大学卒業後に制作した『あのコがいねぇ』は、第25回ぴあフィルムフェスティバルPFFアワ−ド2003 入選、および広島映像展2003 グランプリを受賞。
 
[メッセージ]
 少しづつ前進していきます。。そして、、映画を作る環境がどのように変化しても自分にとって「グっとくるイイ映画」をつくります。。そして自分の作品をできるたけ多くの人に観てもらえるよう努力したいです。。

Mine
2002年/DV/1時間29分
 
監督=神酒大亮
脚本=斉藤麦子
撮影=西川洋平
音楽=野村彰浩、ハマダオウイチロウ
出演=大西佳奈美、松本大地、河村竜也、山原玲子、中村泰子、幸栄
 
Mine
 
[作品紹介]
 14歳のゆり子は、母親が毎晩違う男を連れて来ることに嫌気がさし、真夜中の家出をくり返している。そんな時タイミング良く東京の母親の元を離れ祖母の家がある瀬戸内海の島へ、ラッキー別居できることに! しかし、島で出会った郵便局員の裕生(ゆうき)ともウマが合わない。結局母親と離れても、どこに行ってもふくれ面のゆり子。そんななか、ゆり子が思わぬことで島を巻き込んだ事件を起こしてしまう!! 波の音。夏の赤い花火。冷たい海のなかで感じた肌の温かさ。大キライな母親と自分が本当はよく似ているということ……。ちょこっとだけ切ない恋と、少女の成長を描いた作品。
 
神酒 大亮(みき だいすけ)監督

 1975年、熊本県出身。2000年にアーティストチームθproject(シータプロジェクト)結成。『ブルームーンカフェ』以降、長編映画『FALA』『sugarless』を制作。両作とも体感音楽映画として発表。「新しい映画の遊び方」を提案している。油絵科修了しており、構図、色遣いにこだわる。ぴあフィルムフェスティバル入選、3度のひろしま映像展グランプリ、AIFF優秀賞など数多くの賞を受賞している。
 
[メッセージ]
 印象に残っている「お祭りのシーン」は、ほとんど演出なしの本当の役者の笑顔です。あのシーンがこの映画の根本のような気がします。

西瓜と羊羹
2003年/DVCPRO/13分
 
監督・脚本・編集・音楽=佐藤圭作
撮影=松岡手品、田中武
出演=入馬券、火田詮子、宮武明美、永野昌也、レオナルド備前
 
西瓜と羊羹
 
[作品紹介]
 海辺に住む両親のもとに娘が帰ってきた。恋人を連れて。
 ささやかなホームドラマです。

●ゲストの紹介
佐藤 圭作(さとう けいさく)監督

 東京生まれ。『二花子の瞳〜にかこ、の、ひとみ〜』にて第3回TAMA NEW WAVE コンペティション ビデオ部門グランプリ受賞、ハンブルグ国際短編映画祭日本特集入選、みちのく国際ミステリー映画祭入選ほか。関西大学委託作品『西瓜と羊羹』制作の後、現在は短編『梵天の菩薩』を制作中。
 
メッセージ

 昨年はグランプリをいただきありがとうございました。この作品は関西大学総合情報学部からの委託により、教材として制作したベタベタのホームドラマです。学生さんたちがこの作品でいったい何を学ぶのか、不安な毎日を過ごしています。

●ゲストコメンテーターの紹介
安藤 尋(あんどう ひろし)監督

 1965年東京都生まれ。大学在学中より映画の現場に参加。89年より、フリーの助監督として活動を始める。93年『超アブノーマルSEX・変態まみれ』(原題:『夜がせつない』)で監督デビュー。この作品で94年ズームアップ映画祭・新人監督賞を受賞。2001年の『blue』では、主演の市川実日子がモスクワ国際映画祭主演女優賞を受賞した。この他の主な作品に『pierce LOVE6AMP;HATE』(96)、『つげ義春ワールド/義男の青春』(98)、『dead BEAT』(99)がある。
 
山崎 義一(やまざき よしかず)氏

 1969年生まれ。栃木県出身大学卒業後、俳優のマネージャーとして業界入り。そんなこんなで昨年、俳優プロダクションである(有)ディメンションを設立し俳優の育成に努めている一方、キャスティング、企画業務なども手がけている。現在、月刊「デ・ビュー」誌上において若手クリエーター・脚本家の発掘PROJECTを開催中。