アクション&スポーツ

11月30日 「アクション&スポーツ」 (パルテノン多摩大ホール)

●Time Table●
10:30−12:32
13:20−15:42
16:00−17:52
18:10−20:04
スパイダーマン
スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃
少林サッカー
ピンポン

スパイダーマン
SPIDER-MAN
2002年/アメリカ/コロンビア映画提供/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給/2時間1分
 
監督=サム・ライミ
脚本=デヴィッド・コープ、スコット・ローゼンバーグ、アルヴィン・サージェント
撮影=ドン・バージェス
音楽=ダニ−・エルフマン
特殊効果=ソニー・ピクチャーズ、イメージワークス
出演=トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ウィレム・デフォー、ジェームス・フランコ
 
[ストーリー]
 幼いころに両親を亡くし、伯父のもとで育てられたピーター(T・マグワイア)は普通の高校3年生。ところがある日、遺伝子組み替えによって誕生した変種のクモに刺されたことから、彼の体に異変が起こる。まるで、クモのように天井や壁を自由自在に動き回れる能力が備わったピーターは、スパイダーマンとして正義のために戦うことを決意する。
 
[コメント]
 40年もの間、世界中の人々から親しまれてきた人気コミックがついに映画化! アメリカでは今なお、連載が続いているという点でもその人気のほどがうかがえる。
 スパイダーマンには『サイダーハウス・ルール』のトビー・マグワイア、ピーターが恋するヒロイン役には『チアーズ!』のキルスティン・ダンスト、ピーターの親友役には『容疑者』のジェームス・フランコなど、これから期待の若手スターが出演。また、敵のグリーン・ゴブリンには個性派ウィレム・デフォーなど豪華なキャストが揃っている。そして監督はコミック・マニアとして名高い『ダークマン』のサム・ライミ。
 望まずして誕生したヒーロー、スパイダーマンを、今までのヒーローものとは違った、独特のせつない雰囲気で表現している。一番の見どころでもあるビルからビルへと、マンハッタンの街を駆け巡るシーンは必見!! (有)

スターウォーズ エピソード2 クローンの攻撃
STAR WARS:EPISODEII-ATTACK OF THE CLONES
2002年/アメリカ/20世紀FOX配給/2時間22分
 
監督・製作総指揮・脚本=ジョージ・ルーカス
脚本=ジョナサン・ヘイルズ
撮影=デイビッド・タッターソル
音楽=ジョン・ウィリアムズ
衣装=トリシャ・ビガー
特殊視覚効果=ILM
出演=ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセン、クリストファー・リー、サミュエル・L・ジャクソン
 
[ストーリー]
 おなじみSF冒険映画スターウォーズシリーズの最新作で、新3部作の2作目エピソード2にあたる。前作から10年後の世界を舞台に、ジェダイの騎士として成長したアナキン(H・クリステンセン)の心の葛藤、勃発するクローン戦争、そしてアナキンとアミダラ(N・ポートマン)の禁断の愛を描く。
 
[コメント]
 この映画を観に行った日は台風が吹き荒れ、さながらクローンが大量に製造されているカミーノ星のようであった。本作は、1と3のつなぎという性質上、どうしてもストーリー性に欠けるとの批評は否めないものの、それを補って余りある見所にあふれ、最後まで全く飽きさせることがなかった。特に、CGを駆使した特撮映像技術は素晴しく、冒頭の暗闇に浮かぶ惑星都市の美しさにはハッと息を呑むほどだ。ヨーダを初めおなじみのキャラクターの活躍や、後のダースベーダーを思わせるようなアナキンの行動や音楽、ルーカスの子供などスタッフのカメオ出演には思わずにやりとしてしまう。
 今回アナキン役に抜擢されたのはカナダ出身の新鋭へイデン・クリステンセン。出演前は無名に等しかったが、本作で好演し、おすぎも絶賛の期待の若手である。また、前作に引き続き勇敢で美しいアミダラを演じたナタリー・ポートマンは、現在名門ハーバード大に在学中の才媛である。彼女の身に着ける衣装もまた見所のひとつと言える。
 映画を観終わって外に出ると、歩道の上には台風の犠牲となったビニール傘数本が、バトルドロイドの残骸のごとく散らばっていた。 (パ)

ピンポン
2002年/アスミック・エース、小学館、TBS、BS-i、IMAGICA、日本出版販売製作/アスミック・エース配給/1時間54分
 
監督=曽利文彦
原作=松本大洋
脚本=宮藤官九郎
撮影=佐光朗
美術=金勝浩一
音楽=真魚(ma-o)
出演=窪塚洋介、ARATA、サム・リー、中村獅童、松尾スズキ、竹中直人
 
[ストーリー]
 片瀬高等学校卓球部のペコ(窪塚)とスマイル(ARATA)は幼なじみで仲良し。ペコは卓球をとても愛しているがスマイルにとってはただの暇潰し。最初の夏、インターハイで別の幼馴染みに負けたペコは卓球から遠ざかってしまう。だがスマイルは待っていた。ペコが帰ってくるのを。そして2度目の夏がやって来ようとしていた……。
 
[コメント]
 『GO』の窪塚&宮藤コンビがまたカッコイイ映画をつくった。それだけでもオイシイのに今作はそれだけじゃない! CGを使っているのにリアルに感じる卓球のシーンや、気ままなペコと体温を感じさせないスマイルの対比、その周りの色々な人達。原作も卓球をしらなくてもスクリーンにくぎづけになるでしょう。(自分がそうでした。)
 「この星の一等賞になりたいの卓球で俺は。それだけ!」最近夢中になれることって何だろうと考えていた時、このセリフにはグッときました。何か観た後に軽く背中を押してくれるような一本です。最初3館のみだったのが、多くの劇場で拡大公開されてロングヒットした理由をあなたの目と耳で確かめてください。最後に余談ですが、オイシイといえばペコが食べていたポテトチップス“関西風うどん味”とはどんな味なんでしょうか? 知ってる方は是非教えてください。 (昭)

少林サッカー
少林足球
2002年/香港/クロックワークス、ギャガ・ヒューマックス配給/1時間49分
 
監督・脚本・出演=チャウ・シンチー
音楽=レイモンド・ウォン
出演=ン・マンタ、ヴィッキー・チャオ
 
[ストーリー]
 伝説のサッカー選手ファン(N・マンタ)は、八百長試合に応じたばかりに選手生命を絶たれ、ライバル選手ハンの雑用係に身をやつしていた。ある日、ファンは少林寺拳法の伝道を目指す青年シン(C・シンチー)と出会う。シンの驚異的な脚力を見込んだファンはサッカーチームの結成を持ちかけ、シンの兄弟子たちと「少林チーム」を結成して大会に臨む。
 
[コメント]
 『少林サッカー』。私がこの作品を目にしたのは、中国からの帰りの機内での機内誌のなかだった。世界各国の映画の興行収入成績を記した記事のなかで、香港で驚異的な興行成績を収めた『少林足球』が取り上げられていた。よくよく記事を見れば、監督はチャウ・シンチー(周星馳)。そういえば、かつて会社帰りにキネカ大森で見た香港映画のなかでも、彼の『食神』や『008皇帝ミッション』は卓越した笑いのセンスで強い印象に残る作品だった。だから『少林サッカー』の日本での全国公開を知った時には、待ち侘びていた作品に会える嬉しさと、これだけの実績があれば当然という両方の思いを感じたものだ。今回改めてこの作品を観て思うのは、ストレートに反応できる面白さが詰まっているということ。欧米のTVドラマのように頭で翻訳して笑う作業は必要なくて、身のまわりにいそうな仏頂面のおじさんの行動を見ていると自然に笑える面白さが感じられてくる。 (憲)