ファミリー・デー

12月1日 「ファミリー・デー」 (パルテノン多摩大ホール)

●Time Table●
10:30−12:05
12:50−14:37
14:55−16:10
16:25−18:30
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
名探偵コナン ベイカー街<ストリート>の亡霊
猫の恩返し
千と千尋の神隠し

映画・クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦
2002年/シンエイ動画、テレビ朝日、ASATSU-DK提携作品/東宝配給/1時間30分
 
監督・脚本・絵コンテ=原恵一
原作=臼井儀人
演出・絵コンテ=水島努
キャラクター・デザイン=末吉裕一郎
撮影=梅田俊之
編集=岡安肇、小島俊彦
ねんどアニメ=石田卓也
音楽=荒川敏行、浜口史郎
声の出演=矢島晶子、山本圭子、大塚周夫 、羽佐間道夫
 
[コメント]
 今年で10作目の劇場版『クレヨンしんちゃん』ですが、最近は、TV版をあまり見なくなったものの、映画だけはしっかり観ています。今回は、子供だけでなく大人が観てもおもしろいです!! 映画では、ギャグだけでなく、戦国時代にタイムスリップして騒動をおこしちゃうというナンセンスな設定のなかに、いろいろ感動もあり、涙がちょちょ切れるほど笑えました。
 戦国時代に生きる又兵衛の、身分ゆえの康姫への許されぬ恋。そして、しんちゃんと又兵衛の幼児と大人(侍)の友情。でも、歴史の事実は変わらない(変えられない)というシリアスな場面が観ていて胸が熱くなり、涙がぽろり……。大笑いする場面は沢山あるけど、それ以上に良かったと思える映画です。まだ、一度も観たことのない人には、絶対おススメですヨ。 (佐々木良枝)

劇場版・名探偵コナン ベイカー街<ストリート>の亡霊
2002年/小学館、読売テレビ、日本テレビ放送網、小学館プロ、東宝、TMS提携作品/東宝配給/1時間47分
 
監督=こだま兼剛
原作=青山剛昌
脚本=野沢尚
キャラクター・デザイン=須藤昌朋
美術=渋谷幸弘
音楽=大野克夫
声の出演=高山みなみ、山崎和佳菜、神谷?明、田中秀幸、緒方賢一、小林清志、嘉津山正種
 
[コメント]
 良い子のみんなお待ちどう様!! コナン君が、1年ぶりに(しかも前作よりもパワーアップして)スクリーンに帰ってきたよ!! 今回はコナン・ドイルという人が書いた、「シャーロック・ホームズ」の世界が(最新ゲーム機のなかで)再現され、そこにわれらがヒーローのコナン君や蘭姉ちゃん&少年探偵団がプレーヤーとして参加して(ゲームで設定された)事件を解決するんだ。
 あとこれは未確認情報だけど、このゲームにはコナン君のお父上でもある、世界的に著名な推理作家・工藤優作氏やあの阿笠博士も関係している(らしい)。お話のほうは観てのお楽しみだけど、今回もいつものTVシリーズとは、一味も二味も違うコナン君たちの活躍に期待してほしい。 (鴨)

猫の恩返し
2002年/徳間書店、スタジオジブリ、日本テレビ、ディズニー 、博報堂、東北新社、三菱商事、東宝提携作品/東宝配給/1時間15分
 
監督=森田宏幸
企画=宮崎駿
原作=柊あおい(「バロン—猫の男爵」徳間書店刊)
脚本=吉田玲子
キャラクターデザイン・レイアウト=森川聡子
作画=井上鋭、尾崎和孝
美術=田中直哉
色彩設計=三笠修
音楽=野見祐二
主題歌・作曲 =つじあやの(「風になる」)
声の出演=池脇千鶴、袴田吉彦、濱田マリ、岡江久美子、丹波哲郎 、本名陽子
 
[コメント]
 原作は、『耳をすませば』(95年、宮崎駿製作プロデューサー/故・近藤喜文監督)の柊あおいが(同作中で登場した人形)猫の男爵・バロンをメインキャラクターにすえ、スタジオジブリのために書き下ろした完全オリジナル作品。本作は森田宏幸にとって記念すべき処女作にあたる。音楽は『耳をすませば』に引き続き野見祐二が担当した。
 作品を観終えて、さすがにスタジオジブリの若手たちの台頭は目覚ましく、(初期の頃から観続けている筆者にとって)将来が非常に楽しみになってきたのだが、反面「もし近藤喜文監督がまだご健在で宮崎駿監督と再び組んでこの『猫の恩返し』を作っていたとしたら、私たちは一体どんな映像を観ることが出来たのだろうか?」と時々ふと考えてしまうこともある。
 なお、『耳をすませば』で主人公・月島雫の声を演じた本名陽子も、今回ヒロイン・ハルの親友役で参加している。 (鴨)

千と千尋の神隠し
2001年/徳間書店、スタジオジブリ、日本テレビ放送網、電通、ディズニー、東北新社、三菱商事提携作品/東宝配給/2時間4分
 
監督・原作・脚本=宮崎駿
作画=安藤雅司・高坂希太郎・賀川愛
美術=武重洋司
色彩設計=保田道世
編集=瀬山武司
映像演出=奥井敦
音楽=久石譲
主題歌=木村弓(「いつも何度でも」詞:覚和歌子)
声の出演=柊瑠美、入野自由、内藤剛志、沢口靖子、夏木マリ、菅原文太
 
[コメント]
 私はこの映画を観終えた時、「久し振りにいい映画を観たなー!」というスカッとした爽快感を味わえました。おそらくこの感想は私だけでなくご覧になったすべての方々が実感されたことでしょう。
 この『千と千尋の神隠し』は、前作『もののけ姫』(97年)やあのJ・キャメロン監督作『タイタニック』(99年)をもはるかに凌ぐ、国内の映画興行史上空前絶後の興行収入と観客動員記録を樹立。同時に昨年、ベルリン国際映画祭において(アニメーション作品としては史上初の)金熊賞を獲得するという快挙をも成し遂げました。
 最後に、宮崎駿監督自身が手掛ける一般劇場用のアニメーション作品は、おそらく二度と観ることが出来なくなるかも知れませんが、これまでに宮崎監督がスタジオジブリから発信したメッセージ(作品)は、世代をこえて(日本のみならず)世界中の人々の心を魅了しかつ愛され続けることでしょう。 (鴨)