第30回映画祭TAMA CINEMA FORUM

プログラム紹介

【A-1】第12回TAMA映画賞授賞式

11/29[日] 府中芸術の森 どりーむホール

チケット料金

一般
前売のみ:2,800円 /
子ども(4歳~小学生)
前売のみ:1,400円 /

PassMarket(パスマーケット)でチケット購入

※追加販売前売チケット・子ども(4歳から小学生)チケットは11月15日(日)10:00発売(先着順)です。

海辺の映画館-キネマの玉手箱

  • 2020年/『海辺の映画館-キネマの玉手箱』製作委員会製作/アスミック・エース配給/179分
  • 監督・脚本・編集=大林宣彦
  • 製作協力=大林恭子
  • エクゼクティブ・プロデューサー=奥山和由
  • プロデューサー=中村直史、小笠原宏之、門田大地
  • 企画プロデューサー=鍋島壽夫
  • 脚本=内藤忠司、小中和哉
  • 撮影監督・編集・合成=三木本久城
  • 美術監督=竹内公一
  • 音楽=山下康介
  • 出演=厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子、高橋幸宏、小林稔侍、長塚圭史、満島真之介
12歳未満の方は保護者の同伴が必要です

ストーリー

閉館を迎えた海辺の映画館「瀬戸内キネマ」で、最終オールナイト「日本の戦争映画特集」を観ていた3名の若者(厚木・細山田・細田)が閃光に包まれ、スクリーンの中に放り込まれる。戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦、原爆投下直前の広島を舞台に運命を変えようと3人は奮闘する……。

コメント

新型コロナウイルスの影響がなければ、本作品の公開初日にあたった4月10日に永眠された大林宣彦監督。まさにその志を観客にバトンタッチされて旅立たれたように思えてならない。

3.11東日本大震災以降の4作品は厭戦の想いが強く込められ、映画作家としてのフィロソフィーに貫かれていた。人間の歴史はいつもアンハッピー。だから映画の世界ではハッピーエンド。でもそれを心のマコトと一人ひとりが信じたら、遠い未来には本当に実現するかもしれない――。客席に向かって走る3人の若者の姿は「映画で僕らの未来を変えてみようよ」と、観客の背中を心地よく押してくれる。

大林監督。想いはしかと受け止めました。その志を形にできるかわかりませんが、次の世代に継いでいくことは忘れません。40年以上に渡り大林監督の新作公開に立ち会えたことは何事にも替えがたい幸せなことだった。もうそれは叶わないが、尾道三部作など数々の映画の想いでは映写機の音と共に色褪せることなく心のなかで生き続けている。大林監督、本当にありがとうございました。(淳)

受賞者プロフィール

大林 宣彦 監督

Obayashi Nobuhiko

1938年生まれ、広島県出身。映画作家。60年代からTVCMの制作に携わり2000本以上のCMを演出。『HOUSE/ハウス』(77年)で劇場映画監督としてデビュー。故郷尾道で撮影された『転校生』(82年)、『時をかける少女』(83年)、『さびしんぼう』(85年)の“尾道三部作”で多くの映画ファンを魅了した。2004年春の紫綬褒章、09年秋の旭日小綬章受章。19年文化功労者顕彰を受ける。東日本大震災以降は厭戦の思いを綴った作品を発表。TAMA映画賞では、『この空の花-長岡花火物語』(12年)、『野のなななのか』(14年)で最優秀作品賞を受賞。20年4月10日逝去。死没日をもって従四位叙位、旭日中綬章追贈。

岩井 俊二 監督

Iwai Shunji

1963年生まれ、宮城県出身。93年にテレビドラマシリーズの一篇『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』で日本映画監督協会新人賞を受賞。95年『Love Letter』で長編映画デビュー。翌年、『スワロウテイル』で第20回日本アカデミー賞優秀作品賞・話題賞を受賞。映画監督の枠を超え、テレビドラマ、ミュージックビデオ、CMなどで多岐にわたる映像制作活動をしている。本年は『ラストレター』『8日で死んだ怪獣の12日の物語』『チィファの手紙』を公開。

城定 秀夫 監督

Jojo Hideo

1975年生まれ、東京都出身。武蔵野美術大学在学中から8mm映画を制作。卒業後、フリーの助監督としてピンク映画、Vシネマでキャリアを積む。2003年『味見したい人妻たち』で映画監督デビューし、ピンク大賞新人監督賞を受賞。その後Vシネマ、ピンク映画、劇場用映画など100タイトルを超える作品を監督。16年、17年、18年、19年とピンク大賞において4年連続で作品賞を受賞した。本年は『性の劇薬』『アルプススタンドのはしの方』『花と沼』を公開。

岩井澤 健治 監督

Iwaisawa Kenji

1981年生まれ、東京都出身。高校卒業後、石井輝男監督に師事、実写映画の現場から映像制作を始め、その傍らアニメーション制作を始める。2008年に初のアニメーション作品『福来町、トンネル路地の男』を発表。以後、アニメーションを中心とした短編映画の制作や、実写映画『サイモン&タダタカシ』(17年)の劇中アニメーションを担当。初の長編となった『音楽』(20年)では、監督・脚本・絵コンテ・キャラクターデザインを手がけた。

福山 雅治 氏

Fukuyama Masaharu

1969年生まれ、長崎県出身。高校卒業後に上京し、『ほんの5g』(88年)で俳優デビュー。以降、『容疑者Xの献身』(2008年)、『真夏の方程式』『そして父になる』(いずれも14年)、『三度目の殺人』(17年)、『マンハント』(18年)ほか、ドラマでも「ひとつ屋根の下」(93年)、「ガリレオ」(07年)、「龍馬伝」(10年)などに出演。シンガーソングライター、写真家、ラジオパーソナリティなど幅広い分野で活躍。今年2020年はデビュー30周年というメモリアルイヤーを迎えており、12月8日(火)に12枚目となるオリジナルアルバム「AKIRA」のリリースが控えている。

濱田 岳 氏

Hamada Gaku

1988年生まれ、東京都出身。TVドラマ「ひとりぼっちの君に」(98年)でデビュー。『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007年)で、第22回高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞。主な出演作に『ゴールデンスランバー』(10年)、『予告犯』(15年)、『ヒメアノ~ル』(16年)、『マスカレード・ホテル』(19年)などがある。本年は『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『コンフィデンスマンJP プリンセス編』『喜劇 愛妻物語』『おらおらでひとりいぐも』などに出演。

水川 あさみ 氏

Mizukawa Asami

1983年生まれ、大阪府出身。『劇場版 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』(97年)で女優デビュー。近年の主な映画出演作に『今度は愛妻家』(2010年)、『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』(11年)、『バイロケーション』『太陽の坐る場所』『福福荘の福ちゃん』(いずれも14年)、『後妻業の女』(16年)などがある。本年は『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『喜劇 愛妻物語』『ミッドナイトスワン』『滑走路』『アンダードッグ』に出演。

長澤 まさみ 氏

Nagasawa Masami

1987年生まれ、静岡県出身。2000年に第5回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞。03年『ロボコン』で映画初主演し、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04年)で第28回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。主な出演作に『海街diary』(15年)『マスカレード・ホテル』(19年)、『キングダム』(19年)、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(20年)など。17年に『散歩する侵略者』で第9回TAMA映画賞最優秀女優賞を受賞。来年、『すばらしき世界』『シン・ウルトラマン』の公開が控えている。

宮沢 氷魚 氏

Miyazawa Hio

1994年生まれ、カリフォルニア州サンフランシスコ出身。2015年「MEN’S NON-NO」専属モデルオーディションで優勝。17年にドラマ「コウノドリ」第2シリーズで俳優デビュー。以後、ドラマ・舞台と話題作に次々と出演。昨年、ドラマ「偽装不倫」でヒロインと恋に落ちるカメラマン役を演じ、話題を集めた。『映画 賭ケグルイ』(19年)で映画初出演。本年公開の『his』では映画出演2作目にして初主演を務めた。待機作に『騙し絵の牙』(21年)などがある。

北村 匠海 氏

Kitamura Takumi

1997年生まれ、東京都出身。2008年、映画『ダイブ!!』で俳優デビューを果たし、17年『君の膵臓をたべたい』で映画初主演、第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。俳優業だけにとどまらず、11年よりダンスロックバンドDISH//のリーダーとしてメインボーカル、ギターを担当。本年は『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『とんかつDJアゲ太郎』『さくら』『アンダードッグ』が公開され、さらに『東京リベンジャーズ』『砕け散るところを見せてあげる』の公開が控えている。

松本 穂香 氏

Matsumoto Honoka

1997年生まれ、大阪府出身。高校在学中の2015年に短編映画『MY NAME』でデビュー。以降、連続テレビ小説「ひよっこ」(17年)やauのCMシリーズ「意識高すぎ!高杉くん」などを経て、テレビドラマ「この世界の片隅に」(18年)で約3,000人が参加したオーディションのなかから主人公のすず役を射止める。『おいしい家族』『わたしは光をにぎっている』(いずれも19年)、『酔うと化け物になる父がつらい』『君が世界のはじまり』『みをつくし料理帖』(いずれも20年)で主演を務めた。

森 七菜 氏

Mori Nana

2001年生まれ、大分県出身。2017年に『心が叫びたがってるんだ。』で映画初出演。19年『天気の子』でヒロインの声優に抜てきされ注目を集めた。そのほか、『地獄少女』『最初の晩餐』、『東京喰種 トーキョーグール【S】』(いずれも19年)に出演。本年は『ラストレター』『青くて痛くて脆い』『461個のおべんとう』に出演した。次回作は松村北斗とW主演の『ライアー×ライアー』(21年)。

HIKARI 監督

HIKARI

大阪府出身。脚本家、映画監督、撮影監督、プロデューサー。南ユタ州立大学で舞台芸術・ダンス・美術学部、南カリフォルニア大学院にて映画・テレビ制作を学ぶ。 卒業制作映画 『Tsuyako』(2011年) が世界各地の映画祭で上映され、合計50賞を受賞。長編デビュー作の『37セカンズ』(20年)で第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門にて観客賞と国際アートシネマ連盟賞の2冠受賞。現在、米国の大手エージェンシーに所属し、ハリウッドにて映画、テレビシリーズなど、複数のプロジェクトを進行中。

ふくだ ももこ 監督

Fukuda Momoko

1991年生まれ、大阪府出身。卒業制作『グッバイ・マーザー』(2013年)がゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014ほかで入選。若手映画作家育成プロジェクト(ndjc)2015 に選出され、短編映画『父の結婚』(15年)を監督・脚本。16年、小説「えん」がすばる文学賞を受賞し小説家デビュー。オムニバス映画『21世紀の女の子』(19年)で「セフレとセックスレス」を監督。同年『父の結婚』をリメイクした『おいしい家族』(19年)で長編監督デビュー。現在TVドラマ、舞台演出、小説など幅広い分野で活動を拡げている。

プログラム一覧

大島新監督、井手英策氏(慶應大学教授)
ふくだももこ監督(予定)、松本穂香氏、中井圭氏(映画解説者)
いまおかしんじ監督、城定秀夫監督、佐藤宏氏、西山真来氏、切通理作氏(文筆家)
シエロウインドシンフォニー、平井珠生氏
岨手由貴子監督、小川真司プロデューサー
岩井澤健治監督、森直人氏(映画評論家)
岩井俊二監督、斎藤工氏
団地団