【B-8】ファッションと私――ファッションをめぐる秀逸ドキュメンタリー

11月28日(土)
パルテノン多摩 小ホール

チケット料金

一般
前売:1,200円 / 当日:1,400円
子ども(4歳~小学生)
前売:800円 / 当日:900円

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両作品とも、いわゆる女性向けのファッション映画だろうと敬遠される方もいるかもしれませんが、性別関係なく幅広い世代の方々にぜひ観ていただきたいプログラムです。ドラマティックなリアル・ストーリーを通して見えてくる、人としての誇りや情熱をぜひシェアしていただきたいです

アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生

  • 2014年/アメリカ/アルバトロス・フィルム配給/1時間12分
  • 監督・撮影=リナ・プライオプライト
  • 製作・脚本=アリ・セス・コーエン
  • 編集=マイケル・カーター
  • 音楽=ケリー・スカー
  • 出演=ジポラ・サラモン、ジョイス・カルパティ、リン・デル、デブラ・ラポポート、イロナ・ロイス・スミスキン、ジャッキー・タジャー・ムルドック、ゼルダ・カプラン

ストーリー

ニューヨークの街角で見かけた60歳以上のお洒落上級者のスナップ写真を掲載している人気ブログ「Advanced Style」に登場する60代から90代の個性豊かな7人の女性たちにフィーチャーし、ファッションへのモットー、ニューヨークでの暮らしやエキサイティングで感動的な日常を4年間にわたり描いたドキュメンタリー映画。

コメント

彼女たちの自然とこぼれるチャーミングな笑顔の裏側には、今作では描かれていないさまざまな出来事があったかもしれない。しかし、どのような状況であっても、また誰に何と言われても、自分自身を慈しみ、好きなことに取り組んできた結果、芯の強さ、柔軟な発想、何事にも挑戦する前向きな姿勢を自然と身につけ、人を惹きつけてやまない輝かしい笑顔を手に入れたのだろう。

私はこの作品を通して、年齢を気にせず、とことん自分の好きなことに前向きに取り組み人生をめいっぱい楽しんでいる彼女たちの内面から放たれる笑顔に魅了され、これからの人生を楽しむための自分軸を考えるきっかけになったと思っている。

女性向けのファッション映画と感じ敬遠される方がいるかもしれないが、性別関係なく幅広い世代の方々にぜひ見ていただき、さまざまなことを経験してきた彼女たちから人生を今以上に輝かせていくためのヒントを見出してもらえたらと思う。(佐)

ディオールと私

  • 2014年/フランス/コピアポア・フィルム、オープンセサミ配給/1時間30分
  • 監督・製作=フレデリック・チェン
  • 製作:ギヨーム・ド・ロックモーレル
  • 編集=フリオ・C・ペレス4世、フレデリック・チェン
  • 撮影監督=ジル・ピカール、フレデリック・チェン
  • 音楽=ハヤン・キム
  • 出演=ラフ・シモンズ、オマル・ベラダ(クリスチャン・ディオールの声)、ピーター・ミュリエー、カトリーヌ・リヴィエール、モニク・バイイ

ストーリー

誰もが憧れる老舗ファッション・ブランド、クリスチャン・ディオール。2012年、ジル・サンダーのデザイナーだったラフ・シモンズが空席になっていたアーティスティック・ディレクターの座に抜擢された。ベルギー出身、オートクチュール未経験の彼の就任はファッション業界を驚かせる。デビュー・コレクションまでラフに与えられた時間はわずか8週間。それはパリ・ディオールのアトリエで働く経験豊かなお針子たちにとっても新たな挑戦の始まりとなった。

コメント

本作品はディオール全面協力のもと初めてアトリエに踏み込み、オートクチュールコレクションの舞台裏を撮影したものである。

通常は4~6か月かけて準備するコレクション用の54体を、8週間で仕上げなければいけないというプレッシャーのもと、プロジェクトが始まる。ラフが繰り出す斬新なアイデアとデザインを献身的にビジュアル化していくアトリエの職人たち。見た目はソフトだが「ぎりぎりまであきらめない」デザイナーと「アトリエはディオールの宝」と自負する誇り高きお針子たちを結びつけるのは「クリスチャン ディオール」という偉大な伝統とコレクションの発表。新任デザイナーと経験豊かなお針子たちの間には、一枚のドレスが出来上がるごとに互いへの理解が生まれ、信頼や絆が育まれていく。

パリ・コレクション当日、ラフの目にうっすら浮かぶ涙、お針子たちの満面の笑み。エンドロールの粋な演出が、この作品タイトルの本当の意味を教えてくれる。(ふ)