11月17日(土)ベルブホール第1部

「3.11」特別先行プレビューPART1

    チケット料金
  • オープニング特別無料上映

それからの海(ロング・バージョン)

2012年/NHK製作/2時間27分
  • 演出=高橋陽一郎
  • 作=櫻井剛
  • 原案=吉村昭「漁火」
  • 音楽=松本俊明

  • 出演=橋本麻由、三浦誠己、運萬治男、一青窈、津波古太輝、鍋山晋一
それからの海(ロング・バージョン)

ストーリー

 舞台は岩手県沿岸にある田野畑村。津波で母親を亡くした中学1年生の少女・一香(橋本)は、腕の良い漁師で厳格な祖父・朝夫(運萬)、津波で漁船を流してしまった父・喜一(三浦)と仮設住宅で暮らしている。そこに、数年前にこの村の海で夫を亡くした公子(一青)が、当時、お世話になった漁師たちを心配し、小学生の息子・司を連れて訪ねてくる。一香と司、喜一と公子の心の交流を、被災地の現状を交えながら描く。

コメント

 被災者のイメージの多くは、震災後数ヶ月の間にテレビで流れた過剰なイメージによって作られている。それは、大津波や瓦礫、原発事故、避難所、救援物資などの繰り返し流れたイメージである。私たちが被災者を見るとき、その対象以上にそれに付随するイメージを見ているのかもしれない。それはつまり被災者に適切に向き合えていないかもしれないということである。

 本作は、被災者を被災者という過剰なイメージから解放する。被災者が被災者を演じて二重化することによって、イメージを纏わない単なる被災者がそこに現れる。ロングあるいは窓・ガラス越しのショットが、淡々と被災地とそこに生きる人たちを映し出す。それは、リアルである以上にフィクショナルな生々しさや臨場感を抑え、また演技/非演技の境界を曖昧にしていく。 ドキュメンタリー/フィクションの二元論を越えて単なるそれ自身に迫った本作は、私たちに慎ましい確かな眼差しをもたらす。(友)

ゲスト紹介

髙橋 陽一郎 監督

Takahashi Yoichiro

 1963年生まれ。映画監督作品に、『水の中の八月』(97年・サンセバスチャン国際映画祭新人監督賞・テサロニキ国際映画祭グランプリ)、『日曜日は終わらない』(99年、カンヌ国際映画祭《ある視点》・シカゴ国際映画祭国際批評家連盟賞)。その他の演出作品として、「ヨーコ」(92年)、「暴力教師」(96年)、「ビタミンF」(2002年)、「カラマーゾフの森」(02年)、「少女には向かない職業」(06年)など。

鍋山 晋一 氏

Nabeyama Shinichi

 1972年生まれ、千葉県出身。91年頃より内田伸輝監督らと自主映画の製作を始める。TAMA NEW WAVEコンペティションにて、出演した『えてがみ』(2002年)、『お散歩』(05年、松田彰監督・グランプリ&ベストキャラクタ-賞)、『かざあな』(07年、グランプリ)が上映され、その圧倒的な存在感が評判となる。05年、同部門の審査員であった高橋陽一郎監督と出会い、『それからの海』に出演。

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