11月24日(土)パルテノン多摩 小ホール第2部

健さんの背中―高倉健&降旗康男コンビによる男の生き様―

    チケット料金
  • 一般:前売1,200円 当日1,400円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
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  • Lコード:31670

あなたへ

2012年/東宝・「あなたへ」製作委員会製作/東宝配給/1時間51分
  • 監督=降旗康男
  • 企画=市古聖智、林淳一郎
  • 脚本=青島武
  • 撮影=林淳一郎
  • 音楽=林祐介 美術=矢内京子

  • 出演=高倉健、田中裕子、佐藤浩市、草彅剛、余貴美子
あなたへ

ストーリー

 富山刑務所の指導技官・倉島英二(高倉)のもとに、亡き妻(田中)が残した絵手紙が届く。故郷の海に散骨してほしいという願いだった。

 長年連れ添った妻、お互い理解しあっていたと思っていたのに、なぜ伝えてくれなかったのだろうとの思いを抱きながら倉島は、妻の故郷・長崎平戸の薄香漁港を目指して旅立つ。旅の途中、出会った元中学教師や、各地を転々とイカ飯の実演販売をしているグループと一緒になり、それぞれの人生の地下水に触れることになる。

コメント

 刑務所へ慰問にきた歌手(倉島の妻・洋子)の歌った曲を耳にした時、思わずはっとした。宮澤賢治じゃないか。「あかいめだまのさそり……、あおいめだまの小いぬ……星めぐりの歌」遠く離れた宇宙への想いが込められたこの歌が、この物語とどんなかかわりを持つのだろうかと。

 そうして元中学教師(ビートたけし)から手渡された文庫本が種田山頭火。放浪と旅に明け暮れた俳人、真実を求めてさすらう人のイメージをここに込めたのであろうか。

 主人公の倉島は、旅先で出会った人々の想いを真面目に受け止め、自分なりに真正面に向き合って反応し行動する。亡き妻のつぶやき、「季節外れの風鈴ほど哀しいものはない」。今は亡き大滝秀治の散骨の日の「久しぶりに美しい海を見た」。このようなセリフに触発されて、自分の人生を振り返ることがあってよいと思う。(水)

駅 STATION

1981年/東宝映画製作/東宝配給/2時間12分
  • 監督=降旗康男
  • 脚本=倉本聰
  • 音楽=宇崎竜童(編曲=朝川朋之)
  • 撮影=木村大作
  • 美術=樋口幸男

  • 出演=高倉健、倍賞千恵子、いしだあゆみ、烏丸せつこ、古手川祐子、田中邦衛
駅 STATION

ストーリー

 刑事という仕事に疑問を持つ主人公(高倉)の3人の女性との出会いと別れを厳寒の北海道を舞台に描く。

 主人公はオリンピック射撃の候補に選ばれたほどの技量の持ち主。しかし物事のけじめをはっきりさせなければ気がすまない性格のため自他ともに苦しむことになる。第1部の直子(いしだ)との別れ、第2部はすず子(古手川)、第3部が桐子(倍賞)との出会いと別れを情緒たっぷりに描く。

コメント

 最初の別れは、いしだあゆみの直子。雪のなかで、涙でくしゃくしゃの顔で敬礼するシーンが美しい。 第3部の倍賞千恵子が経営する居酒屋で、大晦日の紅白歌合戦の八代亜紀唄う「舟歌」を聞きながら、高倉健と倍賞千恵子が寄り添い、酒を飲みかわす。まさに演歌の世界である。

 男の優しさ、寡黙で孤独に耐える男の姿を体現する魅力を高倉健さんのなかに見つけようとするファンの数は多い。駅を背景に物語は展開するが、ここに出てくる駅は終着駅でない。ここで扱われているのは通過駅であり、人生のはかなさを感じさせる暗いイメージである。

 私はふと古いフランス映画『ヘッドライト』のジャン・ギャバンを思い出した。高倉健さんとは異なるキャラクターである。しかし、その後ろ姿に人生の悲しさ、寂しさがあった。この作品『駅 STATION』は1981年に日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞している。(水)

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