11月24日(土)パルテノン多摩 小ホール第1部

大人と子供のすてきな出会い

    チケット料金
  • 一般:前売1,200円 当日1,400円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
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  • Lコード:31669

ぼくたちのムッシュ・ラザール

Monsieur Lazhar

2011年/カナダ/ザジフィルムズ、アルバトロス・フィルム配給/1時間35分
  • 監督・脚本=フィリップ・ファラルドー
  • 原作=エヴリン・ド・ラ・シュヌリエール

  • 編集=リュック・デリー、キム・マックルー

  • 出演=フェラグ、ソフィー・ネリッセ、エミリアン・ネロン、ブリジット・プパール、ダニエル・プルール
ぼくたちのムッシュ・ラザール

ストーリー

 カナダの小学校。ある朝、シモン(E・ネロン)とアリス(S・ネリッセ)は、教室で担任の女性教師が首を吊っているのを見てしまう。事件後、やってきた代理教師バシール・ラザール(フェラグ)の風変りな授業に戸惑いつつも、子供たちは徐々に以前の生活を取り戻していく。一方で、ラザール自身もまた、愛する人々の「死」を乗り越えなければならない立場にあり……。

コメント

 冬の寒い教室の中で、担任の自殺に傷ついた子供たちが風変りな代理教師ラザール先生に出会い、交流をしていく物語。どうしても避けようとする学校側に対し、ラザール先生は子供たちを「死」と向き合わせる。子供たちは時に対立し、次第にわかり合い、それぞれの方法で向き合っていく。傷つき、迷い、戸惑い、悩み、少しずつ成長をする。そんな辛い状況をラザール先生は感情的にならずに、でもしっかりと見つめている。映画はまるでそれを外側で見守っているかのように静かだ。

 時に幼く、時に大人顔負けの発言をする、そんな生徒たちを演じる子役たちの自然な演技が素晴らしい。先生だからといって負った傷をすべて解決できるわけではないし、終盤には先生自身の傷も見え隠れする。風変りながらも、人間味があるラザール先生に安心する。この映画はカナダから届いた小さな秀作だ。(広)

ル・アーヴルの靴みがき

Le Havre

2011年/フィンランド、フランス、ドイツ/ユーロスペース配給/1時間33分
  • 監督・脚本=アキ・カウリスマキ
  • 撮影=ティモ・サルミネン
  • 編集=ティモ・リンナサロ

  • 助監督=ジル・シャルマン

  • 出演=アンドレ・ウィルム、カティ・オウティネン、ジャン=ピエール・ダルッサン

  •    ブロンダン・ミゲル、エリナ・サロ
ル・アーヴルの靴みがき

ストーリー

 北フランスの港町ル・アーヴル。靴みがきのマルセル・マルクス(A・ウィルム)は、献身的な妻・アルレッティ(K・オウティネン)や街で暮らす人々の温かな支えのなかで生きている。ある日、アフリカからの不法移民の少年イドリッサ(B・ミゲル)との偶然の出会いが、マルセルの人生にさざ波を立てる。しかし同じ頃、妻は医師より、余命宣告を受けるのだった……。

コメント

 『ラヴィ・ド・ボエーム』(91年)で作家として貧乏生活を送っていたマルセル・マルクスが『ル・アーヴルの靴みがき』のなかでは歳をとり、つつましくも妻や街の人と温かく暮らしている。本作はそんなマルクスを軸に、ル・アーヴルの小さなコミュニティのなかで起こる2つの奇跡の物語を描く。

 奇跡の背景には、住人同士のあたたかな人間関係がある。決して裕福ではない人々ながら心の裕福はたくさん持ち合わせている。皆それぞれ何かを抱えているかもしれないけれど、深くは立ち入らない。登場人物たちのセリフひとつひとつのていねいさ、カウリスマキ監督特有のセリフの間、所々にちりばめられるユーモア、頭について離れない音楽、それらすべてが愛おしい。『ラヴィ・ド・ボエーム』の終盤では叶わなかった奇跡が、歳月を経てマルクスのもとに降り注ぐ、そんな結末に魅せられた。(広)

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