11月18日(日)パルテノン多摩 小ホール第1部

ヨーロッパの路地裏で―少年・少女に何が起こったのか―

    チケット料金
  • 一般:前売1,200円 当日1,400円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
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  • Lコード:31664

少年と自転車

LE GAMIN AU VELO

2011年/ベルギー、フランス、イタリア/ビターズ・エンド配給/1時間27分
  • 監督・脚本=ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ

  • 製作=ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ、ドニ・フロイド
  • 撮影監督=アラン・マルコアン

  • カメラマン=ブノワ・デルヴォー

  • 出演=セシル・ドゥ・フランス、トマ・ドレ、ジェレミー・レニエ
少年と自転車

ストーリー

 児童施設に預けられたシリル(T・ドレ)は、サマンサ(C・ドゥ・フランス)に週末だけ里親になってもらうよう頼み、父親(J・レニエ)の行方を探す。しかし、父親は、訪ねてきたシリルを受け入れない。悲しみに暮れるシリルとそんな彼を見守るサマンサ、次第に2人はお互いに大切な存在に変わっていく。

コメント

 この作品は、監督が日本滞在中に聞いた「親を施設で待つ子供」という話から着想を得ています。作品のベースにそのような題材があるからでしょうか、子供の心の光の部分も影の部分もありのままに描かれています。

 少年時代をノスタルジックに美化した映画ではないので、自然と自分自身の子供時代と重ねてしまいます。どんな子供も親からその存在を全面的に肯定されたいと思いますが、わずかな行き違いでその思いが満たされない時、悲しみに沈んでしまいます。

 映画のなかのシリル少年も父親から自然な愛情を受けられず、混乱してしまいます。この父親の選択は、ある程度の年齢に達しても「親」という生き方より「個人」を重視する考え方だからでしょうか。その父親とは反対に、どんな時も少年を守ろうとするサマンサが魅力的です。一緒に悩んだり、怒ったり、笑ったり、泣きながら、子供は育ち、親は親として成長するのだということがわかります。(彰)

サラの鍵

ELLE S'APPELAIT SARAH

2010年/フランス/ギャガ配給/1時間51分
  • 監督=ジル・パケ=ブランネール
  • 原作=タチアナ・ド・ロネ

  • 脚本=ジル・パケ=ブランネール、セルジュ・ジョンクール
  • 撮影=パスカル・リダオ

  • 音楽=マックス・リヒター

  • 出演=クリスティン・スコット・トーマス、メリユジーヌ・マヤンス、ニエル・アレストリュプ

  •    フレデリック・ピエロ、エイダン・クイン
サラの鍵

ストーリー

 第2次世界大戦中の1942年、ナチス占領下のパリ。ユダヤ人一斉検挙によってヴェルディヴ(冬季競輪場)に連れてこられた人々のなかに、少女サラ(M・マヤンス)はいた。60年後。パリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア(K・スコット・トーマス)は、アウシュヴィッツに送られた家族を取材するうちに、かつて自分のアパートで起こった悲劇を知ることとなる。

コメント

 ドイツ軍占領下のパリで起きた大掛かりなユダヤ人迫害「ヴェルディヴ事件」。「レジスタンスの国」を自負するフランスが、自らの手を汚したこの事件を描いたタチアナ・ド・ロネのベストセラー小説の映画化である。

 過去(サラ)と現代(ジュリア)を交錯させながら、ユダヤ人一家に起こった悲劇が少しずつ明らかになっていく。作中、ジュリアの夫が言うセリフがある。「真実を知って誰かがより幸せになるのか、世界が良くなるのか?」物語が進むにつれ、この言葉が重みを持って問いかけてくる。ジュリアが取った行動に正解はない。しかし「真実を知り、受け止めること」こそ、今を生きる私たちにとっての務めであるように思えた。

 フランスに定住していたドイツ系ユダヤ人の祖父を収容所で亡くした、若きユダヤ系フランス人であるG・パケ監督が、あるインタビューで「これまでの人生で出会った一番勇敢な女性は」との質問に「収容所で夫を亡くし、戦時中から戦後にかけて女手ひとつで3人の子どもを育て上げた祖母」と答えていたのも感慨深かった。(ふ)

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