11月17日(土)パルテノン多摩 小ホール第1部

オープニング/TCF特選映画上映

    チケット料金
  • 一般:前売1,200円 当日1,400円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
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  • Lコード:31662

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

The Iron Lady

2011年/イギリス/ギャガ配給/1時間45分
  • 監督=フィリダ・ロイド
  • 脚本=アビ・モーガン
  • 撮影=エリオット・デイビス

  • 編集=ジャスティン・ライト
  • 音楽=トーマス・ニューマン

  • 出演=メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、アレキサンドラ・ローチ、

  •    ハリー・ロイド、オリヴィア・コールマン、イアン・グレン
マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

ストーリー

 いまや認知症となったマーガレット・サッチャー(M・ストリープ)の現実と幻想。1979年、イギリス初の女性首相となった彼女は、雑貨商を営む父親の教えが質素倹約であったことから、首相となっても政治手法はその考えを変えなかった。内政面では労働組合制度改革や慢性的財政赤字など、暗く希望の持てない社会の改善に努力し、外交面ではアルゼンチンのフォークランド島侵略に対し断固として戦い勝利に導くなど、国民から支持を得た。それはチャーチルに並び称せられるほどである。

 サッチャーは女性で下流階級の出身であったためにさまざまな抵抗を受けた。それでも「鉄の女」といわれるほど強力に立ち向かい、孤独とも闘った。

コメント

 M・ストリープは、イギリスの伝統社会や長い歴史の政治における初の女性首相としてリーダーシップを発揮するサッチャーの公と家庭での両面を人間ドラマとして、まるで本人のように演じきっている。すでにいくつもの賞に輝き演技の評価は定まっているが、この作品でアカデミー主演女優賞を獲得したことは演技派女優としての地位をさらに高めた。

 余談であるが、くしくも今、日本は領土について隣国から問題を突きつけられて熱くなっていることを考えると、当時のサッチャーの心中が察せられる。(松)

別離

Jodaeiye Nader az Simin

2011年/イラン/マジックアワー、ドマ配給/2時間3分
  • 監督・脚本・製作=アスガー・ファルハディ
  • 撮影=マームード・カラリ
  • 編集=ハイェデェ・サフィヤリ

  • 出演=レイラ・ハタミ、ペイマン・モアディ、シャハブ・ホセイニ、サレー・バヤト、

  •    サリナ・ファルハディ、ババク・カリミ
別離

ストーリー

 テヘランに暮らすシミン(L・ハタミ)は娘テルメー(S・ファルハディ)のためと海外移住を計画し、ようやく許可を得た。しかし夫ナデル(P・モアディ)はアルツハイマー病の父をひとりにできないと反対。裁判所での離婚協議も物別れとなり、シミンは実家へ。ナデルは父の介護と家事のためにとラジエー(S・バヤト)を雇うが、父がベッドに手を縛られ気絶しているのを発見し激怒。その晩、突き飛ばされたラジエーが流産したと知らされる……。

コメント

 ベルリン国際映画祭の金熊賞・銀熊賞(男優賞・女優賞)受賞やアカデミー外国語映画賞受賞など、世界各地で絶賛された本作は、離婚に直面した家族の複雑な感情が絡みあう人間ドラマだ。現代イラン社会の状況を盛り込みながらも夫婦・親子の関係やそれぞれの心理を丁寧に描く普遍性と、いくつもの伏線で事件の真相を最後まで明らかにしない緊張感が、バランスよく併存している。このユニークなスタイルの確立が、幅広く強力な支持を得たといえる。巧みな脚本・構成で最後まで観る者を揺さぶり続ける濃密な時間に、驚きと静かな感動を覚えた。

 近年の検閲強化でイランにおける映画製作の状況は厳しさを増していると聞かれる。そのようななか、信仰や司法のあり方、経済格差など、本作が持つイラン社会への批評性に着目したい。(渉)

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