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11月20日(日)パルテノン小ホール 第1部

「3.11」と向き合う監督たち ――仙台と、ならからの発信――


2011年3月11日14時46分に発生したマグニチュード9.0の巨大地震とそれに続く津波、原発事故。国内外の表現者たちはこの震災にどのように向き合ったのか――二つの映画祭に寄せられた3分11秒ずつの作品集です。
    チケット料金
  • 一般:前売1,000円 当日1,300円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
  •  
  • Pコード:558-659icon Lコード:36161

311仙台短篇映画祭映画制作プロジェクト「明日」

2011年/仙台短篇映画祭/2時間17分
  • 監督=阿部理沙、生田尚久、井上剛、今泉力哉、入江悠、ウィスット・ポンニミット、岡田まり、甲斐田祐輔

  •    片岡翔、加藤直輝、河瀨直美、境千慧子、佐々木健太、佐藤央、佐藤良祐、塩田明彦、志子田勇

  •    篠原哲雄、鈴木太一、鈴木卓爾、瀬田なつき、タカハタ秀太、田中博之、田中羊一、田中要次、田平衛史

  •    遠竹真寛、冨永昌敬、外山光男、内藤瑛亮、中野裕之、朴美和、濱口竜介、日原進太郎、日向朝子

  •    平林勇、堀江慶、真利子哲也、守屋文雄、山下敦弘、和島香太郎

  • 協力=東北工業大学

解説

震災で予算も会場もなくなった。でも映画祭をやりたい、映画を観たい、映画を作ってほしい。仙台短篇映画祭の方たちのそんな思いに応えた41人の作り手たちが、3分11秒という制約のなかで3月11日以降の自分と対峙し葛藤を経て生み出したそれぞれの「明日」がオムニバス形式でつづられます。

コメント

ごく当たり前に続く明日、来たってどうしようもない明日、見えないものがふりかかる明日、あきらめたくない明日、不意のプレゼントからもたらされる明日、哀しみのなか連綿と続く明日、わずらわしくともホッとする明日、具体的に変えなければいけない明日、見失いたくない明日、願いを託したい明日、今は穏やかなれどいつ牙をむくかわからない明日――大学一年生から半世紀近く生きた方まで、また3月11日をどこでどのように迎えたかもまったく違う41人の作り手たちの描く「明日」は実に多様です。

参加した作り手たちには4月上旬に被災地へ行かれた方、また被災地で働いた方もいます。また、この状況のなかでも「フィクションが負けてはいけない」とおっしゃった方もいます。自由に作り手たちが感じ作りあげた多様な「明日」を、震災後1か月足らずの時期に作り手たちに制作を呼びかけた仙台短篇映画祭の方たちの思いをぜひ感じ取っていただけたらと思います。(越)

仙台短篇映画祭

仙台短篇映画祭実行委員会は、仙台市内でスクリーン上映される機会の少ない短篇映画を多くの人たちに観てもらいたいという仙台市内の社会人・学生を中心とした有志によって構成されており、2001年11月から仙台短篇映画祭を開催。1996年に仙台市青年文化センターで行われた映画上映事業「ユースシネマフォーラム」をきっかけに、仙台では上映されていない若手映画作家の作品上映を目的として立ち上げられた「仙台ムービーアクトプロジェクト」を前身とする。本年3月11日に起きた東日本大震災により、活動拠点であり映画祭会場でもあるせんだいメディアテークも大きな被害を被った。

公式HP http://www.shortpiece.com/

3.11 A Sense of Home Films

2011年/なら国際映画祭/1時間10分
  • 監督=アリエル・ロッター、イサキ・ラクエスタ、アビチャッポン・ウィーラセタクン、ジャ・ジャンクー

  •    カトリーヌ・カドウ、桃井かおり、百々俊二、ジョナス・メカス、想田和弘、チャオ・イェ、西中拓史

  •    ウィスット・ポンニミット、レスリー・キー、ポン・ジュノ、ソー・ヨン・キム、山﨑都世子

  •    モハメド・ナジブ・ラザク、ペドロ・ゴンザレス・ルビオ

  •    パティ・スミス/スティーブン・セブリング、ビクトル・エリセ、河瀨直美

解説

仙台短篇映画祭の呼びかけを受けた河瀨直美監督(なら国際映画祭エグゼクティブディレクター)が国内外の作り手たちに呼びかけ、21人から寄せられた「A Sense of Home ("家"という感覚)」の作品群。多くの苦難に対する勇気や希望になればという願いもこめられています。

コメント

世界の作り手たちから寄せられた「A Sense of Home」は、作り手たち自身が、自分自身によく問いかけ、また周囲を見渡し来し方行く末に思いを馳せて描き出しています。「Home」とは家族、家族の集う家、故郷、祖国、つながりであり、体温、肌触り、懐かしさ、時間、祖先、ニオイ、ざわめき、明るさ等々、さまざまなものを纏っていると、スクリーンを通して実感できるものでした。

このたびの大震災とそれに続くさまざまな出来事により、非常に多くの方たちが「Home」を失い、否が応でも引き離され、いつまで続くかわからない現在進行形の方たちも多くいらっしゃいます。引き剥がされた「Home」もあれば、新たに出来た、あるいは再び結びついた「Home」もあると思います。「A Sense of Home」を国境を超えて多くの方たちと共有し、自分のこととして考えること。これらは、気仙沼が母の故郷で、親戚たちが多く被災し津波で流された者もいる私には、これから何年かかるかわからないとても重い命題です。(越)

なら国際映画祭

第60回カンヌ国際映画祭(2007年)でグランプリを受賞した奈良在住の河瀨直美監督が、ふるさとを文化で活気づけようと、なら国際映画祭の開催を提唱。それに賛同した地域の有志たちがNPO法人なら国際映画祭実行委員会を設立し、地元企業を中心とする支援、公的助成金や個人の寄付などによって、なら国際映画祭2010の開催が実現。本年は第2回目の開催。

地域振興と若い人材の育成、地域産業活性化の波及効果、奈良を「国際交流観光都市にしたい」等の目的を持つ。

公式HP http://www.nara-iff.jp/

ゲスト紹介

河瀨 直美 監督

Kawase Naomi

映画作家。映画表現の原点となった傑作ドキュメンタリー『につつまれて』(92)、『かたつもり』(94)で、山形国際ドキュメンタリー映画祭国際批評家連盟賞などを受賞。初の劇映画『萌の朱雀』でカンヌ国際映画祭新人監督賞を史上最年少で受賞。『火垂』(00)『沙羅双樹』(03)『垂乳女/Tarachime』(06)など数々の受賞を重ね、2007年『殯の森』では、カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。2009年、同映画祭に貢献した監督に贈られる『黄金の馬車賞』を女性、アジア人として初受賞。2010年ドキュメンタリー映画『玄牝-げんぴん-』を発表。新作『朱花の月』はカンヌ国際映画祭コンペティション部門にノミネートされ全国順次公開中。また「なら国際映画祭」ではエグゼクティブディレクターを務める。

冨永 昌敬 監督

Tominaga Masanori

1975年生まれ、愛媛県出身。日本大学芸術学部映画学科卒業。主な監督作品は『亀虫』(03)、『パビリオン山椒魚』(06)、『コンナオトナノオンナノコ』(07)、『シャーリーの転落人生』(08)、『パンドラの匣』(09)、『乱暴と待機』(10)など。今年はドキュメンタリー映画『庭にお願い』、『アトムの足音が聞こえる』が全国順次公開中、BeeTVドラマ『目を閉じてギラギラ』が限定公開中(ヒューマントラストシネマ渋谷)である。

今泉 力哉 監督

Imaizumi Rikiya

1981年生まれ、福島県出身。『微温』(2007年)が水戸短編映像祭、『最低』(09年)がTAMA NEW WAVEでグランプリを受賞。音楽ドキュメンタリー『たまの映画』(10年)、劇映画『終わってる』(11年)と商業映画をたて続けに発表。カナダやドイツの映画祭に自主映画が招待上映されるなど、自主、商業問わず、精力的に映画をつくり続ける。最新作はモト冬樹主演『こっぴどい猫』(第3回下北沢映画祭でお披露目)。

山﨑 都世子 監督

Yamasaki Toyoko

1975年大阪府出身。ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業。 映像制作を主とした「Okoku」を設立。『パンとキリスト』(96)、『小夜鳴鳥(ナイチンゲール)』(03)が注目を集め、国内外の映画祭で上映される。『さくら』(07)は第17回映画祭TAMA CINEMA FORUMにて特別招待上映。関西を拠点に、独特の世界観で作品を撮り続ける。なら国際映画祭2010NARAtiveにて河瀬直美プロデュースのもと『びおん』を製作。イタリア、第28回トリノ映画祭に正式招待される。今秋、パリのMaison de culture Japon(パリ日本文化会館)にて上映。