• パルテノン多摩小ホール
  • パルテノン多摩大ホール
  • ベルブホール
  • ヴィータホール

11月20日(日)ベルブホール

世界の教室から


――こんな授業が受けてみたい? アメリカとフランスから、ユニークな授業をご紹介します。――
    チケット料金
  • 一般:前売1,000円 当日1,300円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
  •  
  • Pコード:558-660icon Lコード:Lコード:36179

――日本初公開――
ワールドピースゲームと小学4年生

WORLD PEACE AND OTHER FOURTH-GRADE ACHIEVEMENTS

2010年/アメリカ/日本未公開/57分
  • 監督=クリス・ファリーナ
  • 撮影=ジーン・ローズ
  • 編集=ビル・レイフェンバーガー
  • 音楽=ウィル・ムッサー
  • 出演=ジョン・ハンター、ヴェナブル小学校4年生の生徒たち

ストーリー

米・バージニア州の公立小学校で行われている「ワールドピースゲーム」。生徒たちを4つの国に分け、一人一人に「首相」「国連代表」「世界銀行頭取」などの役を割り当てる。より平和で豊かな世界というゴールを目指し、次々と持ち上がる金融危機や環境破壊、テロなどに対処していく生徒たちの姿を追ったドキュメンタリー。

コメント

教室の中央に置かれた世界を模したゲーム盤。4つの国に仕切られ、油田や火山、先住民居留地や紛争地帯が描かれている。この小さな世界の住人となった33人の生徒たちは8週間で世界を(自分の国を、ではない)より豊かに、より平和に導くことを任される。

「ワールドピースゲーム」は、公立学校の教師であるハンター先生が80年代に考え出した教育教材である。始まりは紛争の続くアフリカの現状を高校生に説明するためだったが、今では生徒たちの意識を「町内の子供」から「世界の住人」へと変化させ、直面する問題に対しどう決断を下すべきかを訓練する教材に発展した。ゲームを通し、生徒たちは協力や話し合いが暴力よりも有益な結果を生むことを発見し、簡単には答えの出ない問題の解決方法を自分のなかに探してみることを学んでいく。

生き生きと話し合いを進める生徒たちの姿を見ていると、未来は、子どもたちへの教育にかかっていることに改めて気づき、心に響いてくる。(三)

監督からのメッセージ

I am so honored to have my film be part of your wonderful film festival. Thank you sincerely. I hope that your audience will enjoy the experience of learning from John Hunter, the wonderful teacher portrayed in the film.

When I first met John and his students, I was immediately and emotionally moved by the beauty of the relationship between a master teacher and his truly engaged students.

As I have always had little financial support for my work, I look for subjects that affect me in a personal way in that the passion I have for the subject outweighs the financial obstacles that often make the filmmaking process such a struggle. I believed that if I could convey to a wider audience the emotion evoked while I observed John teaching his children that this would be a film worth making.

As I spent more time with John’s students, I became more aware of the incredible lessons his children learn. John has dedicated his life to teaching children the “work of peace”, and he provides them with the tools of this work. The children learn to communicate, to collaborate and to compromise. They learn how to attempt to understand different perspectives, to work together to find common ground when solving complex problems, and yet how to have the courage to stand up for themselves when they think it is necessary to do so. Ultimately they learn to think for themselves, and to look within themselves for the answers to problems that do not have simple right or wrong answers. And perhaps most importantly, they learn that when they take care of others, they are truly taking care of all of us. I can not think of anything more important that we should teach our children.

Chris Farina

この作品があなた方の映画祭で上映されることを心から光栄に思います。そして観客の皆様が、この作品で描いているジョン・ハンター先生の素晴らしい授業を楽しんでくれることを期待しています。

私の映画制作の資金はいつもそれほど多くなく、私はその資金難を乗り越えるに値する題材というのを常に探しているのですが、ハンター先生と彼の教え子たちに初めて会った時、彼らの絆の強さに感動し、これは人々に伝えるべきだと思いました。

生徒たちは先生から驚くほど多くを学びます。ハンター先生は「平和教育」に人生を捧げ、平和のための「道具」を生徒たちに与えます。その道具とは、対話、協力、歩み寄りです。見解の相違をどうやって理解するか、複雑な問題を解決するために、どのようにお互いの共通点を見つけ出して共同作業を行うか、そして、必要に迫られた時に立ち上がる勇気をどうやって得るか、そうしたことを学ぶのです。最終的に、彼らは自分で考えることを学び、善悪がはっきりしない問題の解決法を自分のなかに問いかけることを知るのです。そして何よりも、あなたが誰かのことを気づかう時、それは自分も含めた私たち全員のことを気づかうことになるという大切なことを学びます。子どもたちの教育以上に重要なものはない、と私は強く思うのです。 クリス・ファリーナ

監督:クリス・ファリーナ Chris Farina

アメリカ・メリーランド州ボルチモア出身。バージニア州シャーロッツビルを拠点に、普段は注目を集めることのない、地元に貢献する人々を追ったドキュメンタリーを制作している。

出演:ジョン・ハンター先生

アメリカ・バージニア州出身。30年以上の経験を持つ公立小学校教諭。東洋哲学をベースに、子どもの能力を最大限に引き出す教育方法を研究し続けている。ベストティーチャー賞などの受賞歴も数多い。

ちいさな哲学者たち

Just a beginning

2010年/フランス/ファントム・フィルム配給/1時間44分
  • 監督=ジャン=ピエール・ポッツィ、ピエール・バルジエ
  • 撮影=ピエール・バルジエ

  • 出演=パスカリーヌ・ドリアニ、ジャック・プレヴェール幼稚園の園児たち

ストーリー

子どもが持っている「考える力」を養おうという目的のもと、2007年、パリ近郊のZEP(教育優先地区)にあるジャック・プレヴェール幼稚園で哲学の授業が開始された。授業を受けるのは年少クラスの3歳児と4歳児。2年間に渡り、愛や死、自由などについて、子どもたちが考えていることを細やかに記録したドキュメンタリー。

コメント

「愛」ってなに? 「自由」ってなに? 子どもが大人に聞くことはあっても、大人が子どもに聞くことはないだろう。この幼稚園の哲学の授業では、そんな質問を子どもに尋ねる。驚くほど深い答えを見つけてくる子もいれば、どういう脈絡なのか見当もつかないユニークな発言をする子もいる。

子どもたちの言葉を聞き続けるうちにわかってくるのは、大切なのはその答えが何かということではなく、答えを「探そう」とする意識だということ。その「探そう」を行うのが哲学の授業なのだ。この子が考える「愛」の定義、あの子が考える「愛」の定義。その二つは同じものではないこと、でもどっちも間違っていないこと。それを伝え合って理解することは、国語や理科といった教科に分類できない大事な授業で、大人になる前に積むべき大事な訓練なのだ。なぜなら私たちはその違いと理解のなかでずっと暮らしていくのだから。日本の子供たちはこんな時間を持てているだろうか?(三)