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11月27日(日)小ホール 第1部

いとしきわが町 ――地域発信映画――


あなたの近くの町で起きている、ささやかな生活や、小さな恋の話を、そこに生きる人々に寄り添い、鮮やかに描いている作品です。
    チケット料金
  • 一般:前売1,000円 当日1,300円
  • 子ども(4歳~小学生):前売800円 当日900円
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  • Pコード:558-659icon Lコード:36176

海炭市叙景

2011年/映画「海炭市叙景」製作委員会製作/スローラーナー配給/2時間32分
  • 監督=熊切和嘉
  • 脚本=宇治田隆史
  • 原作=佐藤泰志
  • 音楽=ジム・オルーク
  • 撮影=近藤龍人

  • 出演=谷村美月、竹原ピストル、加瀬亮、三浦誠己、山中崇、南果歩、小林薫

ストーリー

海炭市の造船所を解雇されたふたりの兄妹(竹原・谷村)が、なけなしの小銭を握り締めて、初日の出を見に山に行く。プラネタリウムを動かしている男(小林)は、妻(南)の裏切りに傷つき、燃料屋の若社長(加瀬)は、苛立ちを抑えきれない。そんな人々の間を路面電車は走り、その上に雪が降り積もる。

コメント

不遇の作家・佐藤泰志の故郷である函館をモデルにした、連作短編小説「海炭市叙景」を、同じ北海道出身の熊切和嘉監督が映画化した作品は、冬の北海道のどんよりとした、それでいて大きな自然の力を感じさせる雰囲気が、作品の端々に広がっている。

海炭市では市内を代表する造船所が一部閉鎖され、ストライキが行われた。そこに働く兄妹は、ストの甲斐もなく失業してしまう。両親は炭坑事故で既に亡くなり、2人で頑張って生きてきたのだった。家に残ったなけなしの小銭を握り締めて、せめてもの希望を求めるように、初日の出を見るためにロープウェイで山に登る。しかし帰りの運賃が2人分無く、兄は歩いて下ると言って、妹と別れる。連作小説にはこのような、厳しい現実の毎日を、それでもつつましく真面目に生きようとしている市民の姿が、鮮明に浮かび上がる。以前の暖かい家庭や、お互いに希望を持って生きていた日々はもう戻ってこない。しかも、一気に好転するような奇跡はどこにも存在しない。そんななかでも、けなげに生活を続けていく、北海道の人々のたくましさ。ちょっとうらやましくも、複雑な気持になる作品である。(岸)

阪急電車 片道15分の奇跡

2011年/「阪急電車」製作委員会製作/東宝配給/1時間59分
  • 監督=三宅喜重
  • 脚本=岡田惠和
  • 原作=有川浩
  • 音楽=吉俣良

  • 出演=中谷美紀、戸田恵梨香、宮本信子、南果歩、谷村美月、芦田愛菜、勝地涼

ストーリー

普段は何気なく乗っている電車の中でそれぞれの人生が一瞬重なり合い、また離れてゆく……。阪急電車の片道15分の車内で紡ぎだされる心あたたまるストーリーたち。

結婚式の準備中に婚約者を寝取られてしまったOLの翔子(中谷)は別れる条件であった披露宴への出席を終えて電車に乗るのだが……。

コメント

えんじ色の車体に木目調の車内と緑色のシートで、今も昔も沿線住民に愛されているレトロな趣のある阪急電車を舞台にした、人気作家有川浩の同名小説を映画化。

原作の温かさをしっかりと残しつつ、スタッフ・出演者にも多数の沿線居住体験者を採用するなどこだわりを持って創られており、中谷美紀や宮本信子などの名女優の配役も見事にはまっています。

この映画に出てくる女性たちはそれぞれ人間関係に悩みを抱えています。恋愛、家族、友人関係の悩みなど誰にでも1つは思い当たるのではないでしょうか。悩みを抱えながらも、それぞれの目的地を目指して電車に乗る。そんな知らないもの同士が車内で出会って物語がうまれてゆきます。大きな展開やアクションなどは起きませんが、女優たちの名演技に彩られる物語にほろりとさせられる秀作です。

恋に悩み、仕事に疲れ、それでも明日も電車に乗らなきゃいけない、満員電車いやだなあ、そんな方に是非観ていただきたいです。車内でのあたたかい人間模様に電車通勤への希望が湧いてくるでしょう。(舞)